次の素晴らしいスマートグラスの開発に向けた競争が進行している。AppleやFacebookがスマートグラスに取り組んでいると報じられている。そして、拡張現実(AR)スマートフォンゲームの「Pokemon GO」や「ハリー・ポッター:魔法同盟」の開発元であるNiantic Labsが米国時間12月5日、Qualcommと共同でハードウェア、ソフトウェア、クラウドサービスを組み合わせたリファレンスデザインソリューションに取り組んでいることを明らかにした。スマートフォンやPC不要のヘッドセット向けのARおよび仮想現実(VR)専用チップとして、Qualcommが発表したばかりの「Snapdragon XR2」を最適化するという。
「Magic Leap」や「HoloLens 2」など、企業や裕福な起業家をターゲットとしたこれまでの高額なARヘッドセットとは異なり、QualcommとNianticは、普通の人々が実際に着用できるような手頃な価格のARスマートグラス(とソフトウェア)を開発する方法を探ろうとしているようだ。このリファレンスデザインがいつまでに完成するかという具体的な期限は設けられていないが、今後数年間にかけてAppleなどの他の企業が既に進めている取り組みと並行して進行することになりそうだ。
Nianticは既に、スマートフォンベースのARでは主導的な地位を確立している。同社は、「Nianticリアルワールドプラットフォーム」という現実世界に融合されたARシステムを構築済みで、「Pokemon Go」「ハリー・ポッター:魔法同盟」「Ingress」はその上で動作している。また同社は、開発者が自らのプラットフォームで他のロケーションベースのARアプリを開発することを促すための資金援助もしている。Niantic Labsの共同創設者で最高技術責任者(CTO)のPhil Kreslin氏によると、「今回、NianticとQualcomm Technologiesの協力によって生まれるアーキテクチャにおいても、『Niantic Creator Program』を通して世界中の開発者に共有される」予定だという。
Nianticが独自のARスマートグラスを販売する予定なのか、またこれがスマートフォンとヘッドセットARを同時に共同開発する手段を他者に提供するためのプロジェクトなのかどうかは不明だ。QualcommのXR責任者を務めるHugo Swart氏は、「他のハードウェアメーカーによる商用化を可能にするためにリファレンスデザインを構築する」と述べた。同氏もNianticも、それ以上のNianticの計画を明らかにしようとはしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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