ロボットの導入による人件費の削減は、たこ焼きで約1名分。「完全につきっきりからは解放されるが、人の手でアシストしなければならない部分もある。営業時間10時間のうち、ほぼ7時間の削減と見ている」(小松氏)とした。
開発元のコネクテッドロボティクスは、2014年に設立されたベンチャー企業だ。人工知能を搭載した通知アプリ開発事業からスタートし、現在は飲食店向けの調理ロボットサービスを提供している。ロボット本体を同社がつくるわけではなく、市販の産業用ロボットをベースにソフトウェアを開発することで、コストを抑える。
コネクテッドロボティクス 代表取締役の沢登哲也氏は、「産業用のロボットは価格が非常に下がっている。コモディティ化したロボットを安く買ってきて、安く動かすのが強み。ロボットを制御する技術を使って必要な調理スキルをソフトウェア化することで、調理スキルのプラットフォーマーを目指す」と説明した。事業は、沢登氏が飲食業の立ち上げを経験したことから「飲食業をロボットで助けたいという思いで始めた」という。「売り切りは余裕で1000万円を超える。アップデートも必要」(沢登氏)とし、導入費用を抑え、月額課金型サービス(RaaS)として提供すると説明した。
今回は、第2ステップとして、ロボットが多種メニューをこなせるようにし、移動させるだけでたこ焼きから黄金焼き(今川焼き)が作れるなど、調理する時間帯によってロボットを有効活用したい考えだ。また、第3ステップとして、洗浄ロボット化、オクトシェフの2台設置を計画中だ。
ポッポは、1974年設立の旧ヨーク物産がイトーヨーカドー内で運営していたファーストフード店で、イトーヨーカドーの食品売り場の横で営業がスタートした。2007年のセブン&アイ・フードシステムズ設立の際に、デニーズジャパン、ファミールとともに吸収合併された。「デニーズを中心としたレストランで、揚げ物のロボット作業は視野に入れている。レストランはなにが重労働か。実は洗い場の作業。洗い場の作業は、非生産的な作業で、そこに人を宛てざるを得ない」(小松氏)と現状を語り、ロボットを今後の課題解決に役立てたい考えを示した。
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