AIベンチャーのLeapMindは10月15日、あいおいニッセイ同和損害保険、SBIインベストメント、トヨタ自動車、三井物産の4社から合計約35億円の資金を調達したと発表した。
LeapMindではこれまでに、約14億9000万円の資金調達をしており、今回の調達で累計額は約49億9000万円になるという。また、あいおいニッセイ同和損害保険・トヨタ自動車・三井物産の3社とはそれぞれ業務提携し、さらなる事業拡大を進めるとしている。
同社は、AI(人工知能)の要素技術であるディープラーニングを電力や通信状況に制約のある環境で実用化するために、ソフトウェアとハードウェアの両面から研究開発を進めているという。同社の「極小量子化ディープラーニング技術」を用いることで、消費電力など様々な制約があるエッジ端末上でもディープラーニングを動作させられるようになるとしている。
今回調達した資金は、低消費電力FPGAやASIC上でディープラーニングを実現するソフトウェアスタック「Blueoil」のさらなる開発と、Blueoilをさらに活用してもらえるように、極小量子化ディープラーニング技術専用の回路を設計し、並外れた低消費電力とかつてない性能を実現するための独自IP(Intellectual Property)の開発や採用、マーケティング費用に充てるとしている。
また、ディープラーニングモデルの量子化を活用した極小量子化ディープラーニング技術は、自動車産業においても要素技術のひとつとして用途がさらに広がるものと考えているという。そこで、トヨタ自動車とは、資本業務提携を機に共同での開発を加速させ、実用化に向けた取り組みを推進するとのこと。
さらに、コネクティッドカーやドライブレコーダーを活用した保険商品などを開発しているあいおいニッセイ同和損害保険とは、LeapMindが保有する技術を活用し、新たな保険商品の開発などを目指すとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」