「iPhone 11」発売を目前に控えるAppleが、欧州連合(EU)の法廷で、欧州委員会(EC)から課された130億ユーロ(144億ドル、1兆5600億円)の追徴課税をめぐる戦いに臨もうとしている。Reutersの米国時間9月17日の記事によると、同社はこの追徴課税額について「非現実的で、常識とかけ離れたもの」と主張しているという。この裁判では、ルクセンブルクにある一般裁判所で、5人の判事からなる審査団が、2日間にわたって双方の主張を聞く予定となっている。
欧州委員会(EC)は、Appleが欧州本社を置くアイルランドに追徴課税を支払うことを求めている。同国の税制は、多くの米国ハイテク企業にとって魅力的なもので、アイルランドは法廷においてAppleを支持している。
Appleは訴えの中で、ECは「国の法律に変更」を加えようとしており、企業に対する法制面の不透明感を生み出していると批判。また、ECの命令は、Appleの製品は米国で開発されているにもかかわらず、Appleの米国外のすべての収益をアイルランド法人に結び付けなければならないとするものだと、Appleの弁護士であるDaniel Beard氏は述べている。
しかし、9to5Macでは、AppleがEU諸国で得た利益すべてをアイルランドの2つの現地法人に集約させていると指摘している。
Reutersによると、EC側の弁護士であるRichard Lyal氏は、アイルランドは同社のアイルランド法人の機能、想定されるリスク、子会社が使用する資産を精査していないと述べたという。
同裁判所の判決は、数カ月以内に下される見通しだが、敗訴した側は上訴するとみられており、最終的な判決が出るのは数年先になる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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