欧州連合(EU)が8月、Appleに145億ドルの追徴課税を課したとき、同社の最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏はこれを「政治的戯言」だと述べた。
Appleは今週、正式な提訴という形で反撃に出た。
Appleのゼネラルカウンセルを務めるBruce Sewell氏はReutersに対し、「Appleは、法に関することに決して逸脱してはいない」と述べた。「Appleは紙面を大きくにぎわすことになるので、格好の標的にされている」(Sewell氏)
EUの監視機関である欧州委員会は、雇用創出の見返りとしてAppleの利益の大部分をアイルランドに移転できるようにするという、Appleとアイルランドとの間の取り決めを問題視している。これによってAppleは、米国の35%よりも低い税率でしか課税されていない。
「EU加盟国が特定の企業に税優遇措置を供与することはできない。それはEU保護政策規則に違反している」と、欧州委で競争政策を担当するMargrethe Vestager氏は8月の声明で述べていた。
Appleは、欧州委は今回の事実の後に規則を変更しようとしていると反論した。
「当社の製品やサービスは米国で考案、設計、開発されているため、当社は税金の大部分を米国で支払っている」とAppleは12月19日の声明で述べた。「今回の件では、Appleがどれだけの税金を支払っているかがまったく論じられることなく、税金がどこで支払われたかが取り上げられている」(Apple)
アイルランドも、多国籍企業を同国に引き付けている税制を守るために、Appleに対するEUの追徴課税に対して提訴する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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