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MITメディアラボ・スキャンダル報道の「正しい」読み方

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 NHK教育テレビの「スーパープレゼンテーション」で長らくホスト役(番組司会者&解説者)を務め、日本では文字通り全国的に知られる存在になった、マサチューセッツ工科大学(MIT)のMITメディアラボ所長、伊藤穰一氏。その伊藤氏が、2016年10月にはWIREDの特集企画でBarak Obama元米大統領の対談相手に指名されるなど、少なくともテクノロジー関連分野では世界的な知名度・影響力を持つセレブリティであることは、当媒体読者の多くがすでによくご存知だろう(四半世紀ほど前、朝日新聞社から出ていた雑誌「OPEN DOORS」によく登場していた頃の伊藤氏を覚えている人間にとっては文字通り「隔世の感」がある)。


Obama元米大統領との対談の様子(WIRED)

 さて、そんな伊藤氏の名前が、この夏米英のメディアを賑わせていたJeffrey Epstein氏――未成年女性の売春斡旋容疑で逮捕され、その後8月に留置所内で自殺した小児性愛者――のスキャンダルに絡んで浮上し、これをめぐってメディアラボやMITが大揺れ……という話は、当媒体で8月下旬にお伝えしていた通り。

 さて米国時間9月6日には、この件に関して、伊藤氏とEpstein氏との「長年にわたる、深い付き合い」の証拠を含んだ調査報道記事が老舗雑誌(Conde Nastの看板媒体)The New Yorkerに掲載され、これを受けて伊藤氏がメディアラボ所長を辞職(同時に、MacArthur Foundation、Knight Foundation、The New York Timesのボードメンバーも辞任)という報道が流れていた。

 さらに、The New Yorkerの記事では「Epstein氏の斡旋でBill Gates氏の財団からMITメディアラボに200万ドルの資金(寄付金)が流れていた」可能性も報じられており(Gates氏の代理人はいまのところ否定)、一連のスキャンダルをめぐる波紋はさらに広がりそうな勢いと感じられる。

 今回は、伊藤氏に辞任を決断させた(将棋でいう「王手」となった)The New Yorkerの記事に軽く触れた上で、この騒動の置かれた「ニュースの文脈」といった点について記す。

 (余談だが、Melinda Gates氏が主に発展途上国などで女性の地位向上に向けた活動を行なっていることは周知の通り。今回報道された話が事実であるとすると、Bill Gates氏はそんな夫人の活動を相殺するような輩に結果的に手を貸していたということになる。今頃きっと、Billは妻から「脇の甘さ」を責められているかもしれない、と想像するのは面白い)


結婚や男女平等などについて語るMelinda Gates氏

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