VRスタートアップのハコスコと格之進ブランドを展開する門崎は8月28日、エンジニアらをターゲットにした味覚を通じて脳に働きかける「エナジーバーグ」を共同開発し、同日よりクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」を通じて支援者の募集を開始した。10月下旬には支援者に商品を届け、その後一般販売を始める予定だ。
クラウドファンディングでは、エナジーバーグ5個入りが3000円〜。一般販売価格も、1個あたり400〜500円程度を想定しているという。
エナジーバーグは、ハコスコ 代表の藤井直敬氏(医学博士)の専門である脳科学をベースに、モノと体験を通じて脳に働きかけ、心身の健康促進をめざすブレインヘルス事業「Good Brain」のコンセプトに門崎の千葉祐士氏が共感し、共同開発した。
GoodBrainは、モノと体験を通じてココロとカラダを整え、脳を起因とした疾患やストレスを軽減し、みんなの元気をサポートしていこうという試みで、エナジーバーグが第一弾となる。
エナジーバーグは、厳選した国産牛肉と白金豚の「格之進 黄金ブレンドレシピ」で人気のある「金格ハンバーグ」をベースに開発したもの。金格ハンバーグに玉露とくるみを配合し、人工的な成分は一切使わず、すべて天然素材で構成している。調理済みなので、解凍するだけでも、レンジで温めても美味しく食べられるという。
味について藤井氏は、「ちょっと苦い金格ハンバーグ。苦みがいい感じに残り大人っぽい味わいになる。食べるところで楽しみ、その後30分ぐらいすると、ちょっと違う感覚がでてくる。試食で一番多いのは、小さいハンバーグを食べているだけなのにお腹が減らないという声。自身で食べても、昼飯を食べるとまず眠くなるが眠くならない。4〜5時までお腹が減らない。多くの方が同じようにおっしゃっている」と説明した。
カフェイン量は、含有率の高い玉露を混ぜ込むことでエナジーバーグ1個あたり、RedBull 1本と同等の87.5mg。カフェインによる集中力の向上や、運動反応時間の低下などの効果は、ヨーロッパでは十分な科学的根拠があるとみなされ、食品での機能性表示が認められているとし、藤井氏は、「パフォーマンスアップと食の豊かさを同時に楽しむ、これまでにない脳に働きかける“体験型食品”」とアピールした。
エナジーバーグは、眠くなりにくい、手軽に食べられるといった特徴を踏まえ、エンジニアや受験生などをターゲットにしている。
ハコスコは、VRの会社として知られているが、会社のビジョンは「現実を科学し、ゆたかにする」を掲げている。「VRは、皆が同じ経験をするのではなく違う経験をする。違うインパクトを与えるのがVRコンテンツ。食も同じように考えてはどうか。エナジーバーグは、食経験を通じて自分に対する働きかけを楽しむもの」(藤井氏)。
一方の千葉氏は、“肉おじさん”としても知られる人物だ。1999年4月に岩手県で「焼肉屋 五代格之進」を創業。関東圏に進出し、「塊焼き」「お肉の解体ショー」で知られる「格之進R」、熟成肉のTボーン、Lボーン(骨付き肉)の先駆者となった「肉屋格之進F」など、東京に「格之進」ブランドで12店舗を展開する。
そうした千葉氏と藤井氏が出会ったのが5年前。「なにか一緒にやりたい」と考えながら5年の構想を経て、考え出したのがこのエナジーバーグという。千葉氏は、「食べることを通じて生産者にも投資していく。消費者のリテラシーが上がることで、食の未来をどうクリエイトできるかを試みる商品でもある。脳科学者とハンバーグを製造している会社が共存することで、新しい食の価値を提供できることに大きな可能性を感じている。食に携わる方が、これをヒントにラーメンなどそれぞれの専門分野で新たなチャレンジすることで、日本の食の未来がより豊かになり、創造性の高い国であり続けるのではないか」とし、競合の業種にも「どんどんまねして欲しい」コメントした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス