Facebookの暗号資産(仮想通貨)「Libra」を創設当初から支持していた企業の少なくとも3社が、同プロジェクトから距離を置く手段を検討しているという。Financial Times(FT)が米国時間8月23日に報じた。FTによると、Libraに対する規制当局の調査が厳しくなっているためだという。
ソーシャルメディア大手Facebookとパートナー27社は6月、Libraの計画を発表した。それ以降、Facebookは、犯罪者による悪用や米ドルへの悪影響を懸念する米国議員らの反発に直面してきた。欧州連合(EU)も、Libraが競合企業を不公平に締め出す恐れがないかどうかを調査していると報じられている。Facebookは、議員らの懸念にすべて対処するまでLibraを提供しないとしている。
FacebookはLibraを2020年上半期に運用開始する計画で、この通貨を管理する団体Libra Association(Libra協会)が設立されている。Libra協会の創設メンバーは、PayPal、Visa、Uber、Spotify、Coinbase、Andreessen Horowitz、Mercy Corpsなど28団体だが、2020年までにメンバーを100団体にすることを目指している。Libraは、法定通貨などで構成される通貨バスケットに連動するため、ビットコインなどの仮想通貨のような激しい価格変動がないとされる。
FTによると、Facebookは他の創設メンバーがLibraへの支持を公に表明していないことに不満を募らせている。一部のパートナーは、Libraを公に支持することで自社の事業が規制当局の調査対象になる恐れがあることを懸念しているという。
Facebookはコメントを控えた。米CNETはLibra協会にコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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