バルスは8月22日、東京・銀座にある会員制スナック「スナック十°(ジュード)」にて、バーチャルタレントがスナックのママとして接客する「バーチャルスナック」をメディア向けにお披露目した。 8月24日から展開する。
バーチャルスナックは、バーチャルタレントがスナック来店客に接客を行うというもの。リアルとバーチャルの出会いが、来店客の人生を10度変えるきっかけ作りになればという思いで取り組むもの。8月24日から隔週で展開され、現段階でスケジュールが決まっている11月までに、風宮まつり、朝ノ瑠璃、ふくやマスター、癒月ちょこ、インサイドちゃんMark2、アキ・ローゼンタール、ちくわ、みみたろうの8名のバーチャルタレントが接客を担当する。スケジュールはバーチャルスナック公式サイトに記載されている。
イベント日時点で20歳以上が対象。入場チケットは前売り制となっており、価格は4800円(2ドリンク付き)。購入方法は「SPWN」に記載されている。なお11月以降も隔週でバーチャルスナックは開店予定で、接客を行うママやマスターとなるバーチャルタレントを募集。また店舗も募集し拡大していく予定としている。
お披露目では、お酒大好きVTuberとして活動している風宮まつりが接客を担当。乾杯をはじめ、自らお酒に関する話しをしたり、気さくに話しかけたりしていたほか、カラオケで歌声も披露した。バーチャルスナックに向けての意気込みとして「せっかくの少人数なので、みんなでワイワイと楽しめるように、そして隣の席の人同士で仲良くなって帰ってもらえるようにしたい」と語った。
バルスでは、バーチャルタレントのマネジメントのほか、映画館などのイベントスペースをVTuberやバーチャルアーティストのステージとして活用し、アーティストとファンが一緒に作っていく参加型ライブエンターテイメント「SPWN」を展開している。
バーチャルスナックでは、バルスが開発した企業向けに提供している「どこでもVTuber」を活用。Intelの「REAL SENSE」などのカメラに独自のキャラクター制御技術を組み込み、滑らかなキャラクターの動作を実現。また、操作する人物に機器などを装着しなくても、カメラの前に立つだけで、バーチャルタレントになれる仕組みとなっている。これによってモーションキャプチャスタジオではなく、場所を選ばずに活動することができる。
バルス代表取締役の林範和氏はバーチャルスナックの狙いとして、バーチャルタレントとファン、そしてファン同士が一緒に楽しめる場所として、バーチャル上で完結するのではなく、みんなと一緒に集まれる場所を作りたいというなかでSPWNを展開していることをふまえ、それが数百人規模となっていることから、もっと身近な場を作りたいという意図があるという。
また、将来的にさまざまな職業が、デジタルやAIによって置き換わる可能性があるなかで「飲食業においては人間がやったほうがいい。接客はそういう職業」という考え方があるという。そこをふまえ、技術を活用して自宅でも遠方でも接客という働き方ができることも、バーチャルとしての可能性があるところだと説明する。「スナックのママは、ある意味接客において難易度が極めて高いもの。ここに挑戦することで、可能性を広げていきたい」と語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス