グーグルは8月21日、聴覚障がいがある人たちをはじめ、サポートが必要なユーザーにとって役立つAndroidの新機能などの説明会を開いた。「音声文字変換」と「音声増幅」の機能で、機械学習の技術などを活用している。
同日には、GoogleでAndroid製品のアクセス可能性に関するプロダクトマネージャーを務めるブライアン・ケムラー氏が登壇。現在、世界の聴覚障がい者の人口は、15人に1人に当たる4億6600万人にのぼると説明し、「アクセシビリティは人権だ。ユーザーみんなに使っていただきたい」と、あらゆる人たちがGoogleのサービスを使えるように努力していく姿勢を示した。
音声文字変換機能では、スマートフォンのマイクから話している人の声や周囲の音をリアルタイムで文字に変換する。対応言語は、日本語、英語、ドイツ語など70以上。今年6月からは、拍手、笑い声、犬の鳴き声など、60種類以上の環境音の文字化にも対応しているという。
状況把握に役立つ周囲の音を聞き取ることが難しいユーザーにとって重要な機能となる。聴覚障がいがある人たちだけではなく、外国語の勉強やインタビューをする時などでの活用も想定されている。
音声増幅機能は、難聴だったり、聴覚障がいがあったりする人たちのために、音量を調整し、聞きたい音声をより明瞭に聞こえるようにするサービス。周波数を最適化することで、一緒にいる人の声を増幅し、周囲の雑音を抑えることなどができる。今年7月からは、音量の変化を目で見て判断できるようにするなどの機能が加わった。
これらの機能は、一部のスマートフォンではプリインストールされているほか、Google Playストアでそれぞれのアプリを取得することで使えるようになるとしている。なお、現在開発が進む新OS「Android Q」では、これまで必要だった特別な付属品なしに、補聴器とスマートフォンをペアリングできるようになるという。
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