隆々とした筋肉を持つモデルを囲んで、短時間の素早い写生(クロッキー)を行うクリエーター。一見するとテレワークに関係ないように思えるが、地方在住ワーカーのスキルアップに向けた取り組みという。
MUGENUPは、社内勉強会として「筋肉クロッキー会」を開催した。筋肉紳士集団ALLOUTより、俳優で“マッチョモデル”としても活躍している一戸曹佑さんを招いて、クリエーターがクロッキー練習を行うというもの。と同時に、地方在住のワーカーにも映像配信やチャットコミュニケーションを通じて、モデルをクロッキーしてスキルアップに励むものとなっていた。
MUGENUPは、全従業員の約40%弱がフルタイムの在宅勤務で、テレワーク・デイズ2019にも特別協力団体として参加。主力事業にイラストや3DCG制作があり、昨今のモバイルゲームにおける大きな需要から、イラスト制作の分業化を実現。テレワークによる在宅勤務を積極的に導入し、全国のクリエーターと協力しながらイラスト制作を行っている。
クロッキーとは5~10分程度の写生を行い、対象の構造やシルエット、特徴をつかむトレーニング。今回であれば、筋肉や人体の構造を強調するポーズをモデルがとっていく形で進行。この練習を通じて、ゲームやマンガなどに登場するキャラクターを魅力的に描くことにつなげていく。
描画技術を身につける上でクロッキーの練習は必要であるものの、個人でモデルを手配するのは敷居が高い。また、美術学校や公民館などの一室に集まってクロッキーを行うクロッキー会があるものの、地方では開催されていることが少なく、首都圏や近隣都市での開催に参加するにも移動時間や費用がかかるため、地方在住のクリエーターには参加するチャンスがなかなかないという。
このような背景から、オフィス勤務のクリエーターと同じく在宅勤務の地方在住クリエーターに対してもスキルアップの機会を提供するべく、クロッキー会の様子を映像配信し、自宅にいながらモデルをクロッキーしてスキルアップに励む取り組みを行ったという。
一戸さんは、筋肉を際立たせるようなポーズから、アニメやゲームなどのキャラクターが取りそうなポーズ、ゆっくりと動きながらポーズを決めていく。事前にポーズ案はあったものの、細かいところではクリエーターのリクエストに応える形で進められていた。
今後も参加したクリエーターの意見を踏まえ、スキルアップの機会を提供する環境を拡充させていくとしている。
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