AppleによるIntelのスマートフォン向けモデム事業の買収が詰めの段階を迎えており、「進んだ交渉」が行われているとThe Wall Street Journalが米国時間7月22日に報じた。報道によると、買収額は10億ドル(約1080億円)にのぼる可能性があり、特許と人材も引き継がれる。この買収は、「iPhone」用の独自の5Gチップを開発しようとするAppleの取り組みに役立つ可能性がある。
これに先立ち6月には、AppleがIntelのドイツにおけるスマートフォンモデム事業の買収を検討しているとも報じられている。Appleは10年前に初代iPhoneをリリースした際、ドイツ企業Infineonのモデムを採用しており、その後2011年にQualcommに切り替えた。Intelは2011年にInfineonを買収しているが、それ以降は、AppleとQualcommの間でライセンス料を巡る係争が起きた後の2016年の「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」まで、再びIntelのチップが採用されることはなかった。
AppleとQualcommが4月に係争に終止符を打ち、5Gチップの供給に関する複数年契約を締結すると、Intelは5Gの携帯モデム事業から撤退した。Intelの最高経営責任者(CEO)のBob Swan氏はThe Wall Street Journalに対し、撤退はAppleとQualcommの和解を受けてのものであることを認めている。
Intelは6月、米CNETに対し、自社の5Gモデム事業に対して「多大な関心」が寄せられていることを認めたが、どの企業と協議しているかは明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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