たとえば職場で同じプロジェクトに参加しているとして、「なぜこんないいかげんな計画で進められるのか全くわからない」と思う人もいれば、「なぜそんな細かいことまで今、気にする必要があるのか」と考える人もいる。お互いにお互いのことを「バカ」だと思っているかもしれない。しかしそれは人によって違う「性格」の違いであり、人は、いつも自分と同じ考え方をする人とだけ付き合っていくわけにはいかないのだ。
本書は、人の性格を4種類に分類して、それぞれの特徴を示しているだけでなく、著者の経験と研究から得た知見を元に、それぞれの性格を持つ人との付き合い方や対応の仕方についても詳しく解説している。人の性格がきっちり4種類に分類できると言っているわけではなく、それぞれの特徴を合わせ持つことにも言及しており、むしろ、まったく持ち合わせていない性格を把握することが、コミュニケーションをうまく取っていくための方法なのかもしれないと思わせる。
自分だけでは想像もつかない考え方をして行動を起こす人がいること、そういう人と仕事をしたり、コミュニケーションを取らなければいけない場合、自分はどうすれば疲れずに済むのかを知りたい人には、かなり役立つ本ではないか。あらかじめ「そういう人もいる」ことを知っておくだけで、心構えができるからだ。
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