Facebookは「Libra」と呼ばれる新しい仮想通貨を2020年に立ち上げる計画を明らかにしたが、プライバシーやセキュリティに関する不祥事が後を絶たない同社の状況を懸念する、議員や非営利団体からの反発に直面している。
そんな中、Facebookでブロックチェーン部門の責任者を務めるDavid Marcus氏が米国時間7月3日に投稿を行い、懸念を抱く人たちをなだめようと、FacebookがLibraを直接管理するわけではないとするこれまでの主張を繰り返した。Facebookによれば、100を超える企業や組織が、Libraを監督する非営利団体に参加する見込みだという。
「Libraの恩恵を得るためにFacebookを信頼する必要はない。また、FacebookはLibra Networkに対していかなる特別な責任を担うこともない」とMarcus氏は述べている。
Facebookは「Calibra」と呼ばれるLibra向けのデジタルウォレットも開発している。デジタルウォレットはMessenger、WhatsApp、および専用アプリで使用することができる。
米国時間7月2日、Economic Policy Institute(EPI) や米国公共利益調査グループ(U.S. PIRG)を含む30超の団体と、民主党議員5人がそれぞれFacebookに書簡を送付し、新しい暗号通貨の開発計画を一時停止するよう要請した。
このプロジェクトを警戒する声はこれだけではない。The New York Times(NYT)によると、プライバシーに関するこれまでの憂慮すべき対応や世界中の規制当局とのさまざまな問題を理由に、Facebookと連携している27のパートナーの一部も懸念を抱いているという。
Facebookは今月、Libraに関する質問に答える予定だ。7月16日には、上院の銀行委員会がFacebookの暗号通貨について公聴会を開くことになっている。下院の金融サービス委員会は7月17日、Libraに関する公聴会を開く見通しだ。Marcus氏は、両方の公聴会で証言して、議員や規制当局、銀行と議論することを楽しみにしていると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」