Donald Trump米大統領が6月29日、中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を見直す意向を示した。The Wall Street Journal(WSJ)によると、Trump大統領は中国の習近平国家主席との会談後、「大きな国家的な緊急事態となる問題にかかわらない製品についてだ」と述べたという。
Trump大統領は5月、国家安全保障上の懸念を理由に、米企業がファーウェイ製品を利用することを事実上禁止する大統領令に署名した。ファーウェイが中国政府と緊密な関係にあり、同社の機器が他国や企業に対する諜報活動に使われている可能性があるとしていた。ファーウェイは、そのような懸念には根拠がないと繰り返し主張していた。
今回の規制緩和は、G20大阪サミットに合わせて行われた米中首脳会談で、Trump大統領と習近平国家主席が合意した貿易戦争休戦の一環となる。Trump大統領は、協議再開の取り決めによって、中国が米農産品を購入し、米国は中国製品への追加関税を先送りすることになるだろうと述べた。
ファーウェイに対する禁輸措置のどの部分が解除されるのかという点についてはまだ明らかになっていない。Trump大統領は記者会見で、「中断していた協議を再開し、中国とともに合意を探っていく」と述べたとされる。交渉終了までファーウェイの問題を先送りすると述べたとWSJは伝えている。
米国半導体工業会(SIA)のJohn Neuffer会長はWSJに対し、ファーウェイがSIA加盟企業から購入できる製品について、より詳しい情報が必要だと述べた。それでも、協議再開と追加関税の見送りについては希望を感じているという。
WSJは匿名情報筋の話として、米国家安全保障を担当する高官らは、ファーウェイに対する禁輸措置の範囲を縮小する方法を検討しており、中国企業の技術による無線ネットワークの制御が可能な「チョークポイント」に使われる米国製品の販売を注視すると伝えた。セキュリティ専門家らは、特に国家の緊急時に、米国外の勢力によって米国の通信ネットワークが乱されることについて懸念を示してきた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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