米国のチップメーカー各社は、中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)を米国の通信ネットワークから事実上締め出すDonald Trump大統領の行政命令をかいくぐって、製品をファーウェイに販売していると、The New York Times(NYT)が米国時間6月25日に報じた。NYTによると、ファーウェイに対する部品の出荷は3週間前に再開したという。
情報筋らが同紙に伝えたところによると、 IntelとMicronは、ファーウェイに出荷する製品の分類方法に関する条項をうまく利用しているという。米国企業が米国外で製造した製品は必ずしも米国製とは分類されないためだ。
ファーウェイを米国の通信ネットワークから事実上締め出す大統領の行政命令を受けて、ファーウェイは5月、米商務省の産業安全保障局(BIS)の「エンティティリスト」に追加された。BISのウェブサイトによると、エンティティリストは、「米国の国家安全保障や外交政策上の利益に反する活動」などを行っている企業に適用されるという。
その後、米商務省はファーウェイに対する規制を緩和し、ファーウェイが既存のネットワークを維持し、8月中旬まで既存のスマートフォンやタブレットなどの端末にアップデートを提供できるようにするための一時的なライセンスを発行した。しかし、これから販売される製品に対する部品の出荷は、既に禁止されている。
こうした動きは業界内の混乱を招いた。NYTによると、Micronの最高経営責任者(CEO)を務めるSanjay Mehrotra氏は25日の決算電話会議で、ファーウェイに対する出荷を5月に停止したが、「合法的に再開できると判断した」ので一部の出荷を2週間前に再開したと述べたという。
「しかし、ファーウェイの状況については引き続きかなり不透明だ」と同氏は付け加えた。
Intelはコメントを控えた。またMicronやHuaweiにもコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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