フィンランドのオウル大学の研究チームは、呼吸がスムーズかどうかを胸に当てたスマートフォンで計測し、呼吸器疾患の診断に役立てられるアプリ「Respiratory effort test」を開発した。本格的な計測機器の整った大きな病院で診察を受けることなく、小さな病院や、家庭や職場でも手軽に検査できるという。
喘息(ぜんそく)や慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった呼吸器に関係する病気を診断する際には、問題なく呼吸できているかどうかを調べる。そのために現在は、身体プレチスモグラフ(Body Box)と呼ばれる大がかりな装置が必要で、専門的な知識を持つ人が操作しなければならない。しかも、計測に1時間かかり、患者の負担も小さくないそうだ。
これに対し、Respiratory effort testはインストールしたスマートフォンを胸に当てて指示通り呼吸するだけで、数分あれば計測が済むとしている。呼吸時の胸の動きがスマートフォンのセンサーで取得され、その情報を解析することで呼吸動作に異常があるかどうか調べられる。
Respiratory effort testの実用化に向け、研究チームは現在、各地の病院で試験を実施中。
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