私はこの1年で残念なことを発見した。太ったのだ。もちろん、「Apple Watch」はずっと装着していた。悪いのはApple Watchではなく、自分だということは認める。ちゃんとアプリに接続した体重計で毎日体重を測っていたのに、正しい生活態度と健康管理が分からなくなってしまい、さぼっていた。
そんなわけで、Appleが発表した「watchOS 6」と「iOS 13」のフィットネスと健康管理機能の強化は、私にはとても説得力のあるものだった。特に、「アクティビティ」と「ヘルスケア」アプリのiOS 13で改善されるツールは、私の身体活動についての従来より総合的な概念を提供し、興味深いデータを提示してくれそうだ。
Apple Watchのアクティビティアプリはこれまで、3つのリングを何回完成させたかを表示するだけのものだった。だが、新機能「Trend」は、さまざまなカテゴリーの進捗をグラフで表示し、順調なときやそうでないときの状態をより詳しく把握できる。
残念ながら、この機能はApple Watchでは表示できない。iOS 13が稼働する「iPhone」でのみ使える機能だ。また、Trendタブに動向データを表示するには、それまでに365日Apple Watchを使っている必要がある(断続的利用でも可)。過去90日間のアクティビティを過去365日間のアクティビティと比較するからだ。Appleがこの機能をiPhoneとApple Watchでどのように機能させるのかは、まだはっきりしないが、Appleはやる気を起こさせるための触覚による通知やガイダンスでのコーチングと、これらの動向を見通す表示を約束している。具体的な表示方法(ポップアップ通知になるのか、週ごとのまとめになるのか、など)はまだ明かされていない。
アクティビティのTrendには、「スタンド」の分数と時間数、「ムーブ」の総カロリー数、「エクササイズ」の総分数、距離、最大酸素摂取量(エクササイズ中に摂取できる酸素の最大量の数値で、有酸素持続の重要な指標になる)などが表示される。
iOS 13の「ヘルスケア」アプリは、「Highlights」と呼ばれる一連のデータを表示する。デザイン変更により、健康に関する情報が見やすくなる。願わくば、現在のただのデータ保管庫ではなく、ガイダンスの便利なハブになるといいのだが。Appleは、機械学習を使って注目すべきデータを表示する。直近にデータが更新されたカテゴリーが強調される。データを頻繁に更新するほど、ランクが上がる(例えば、頻繁な血圧計測や定期的な体重測定などだ)。これらは、健康状態の変化を示す目的だが、Appleがどのような方法でこうした情報を提供するのかはまだ不明だ。
また、しばらく測定をさぼってもHighlights機能が役に立つかどうかも不明だ。ユーザーがしばらく測定していないカテゴリーの情報は、表示されないだろう。だとすると、例えばうっかり血圧を測り忘れる(私はよくやる)と、問題になりそうだ。健康関連データがどう表示されるのか非常に興味がある。実際にiOS 13で試してみるまでは、評価を決めないつもりだが。
Appleがヘルスケアとフィットネスのデータ動向に焦点を当てていることは、今後さらにコーチングとヘルスケアガイダンス機能が追加されていくことを示唆している。だが、iOS 13はまだ最初の一歩というところだ。この新しくまとめられた情報がApple Watchでは全く表示できないとすれば、非常に残念だ。なぜなら、私が自分を勇気づけるためにこうしたデータを見たいのは、Apple Watchの画面でなのだから。
もっとも、私が本当に興味を持っているのは、Appleのコーチングとヘルスケアガイダンスへの興味が将来、さらに強まっていくかどうかだ。私にとってはそれが、フィットネス機能搭載スマートウォッチやトラッキングデバイスに欠けている最大の機能なのだ。だから、Appleがこの方向に進むかどうか非常に興味深い。とはいえ、体重や睡眠、アクティビティ、血圧や心電図などの健康指標の間の点が繋がらないことには、私が探し求めているような健康のための完全なガイダンスツールにはならないだろう。
その可能性はあると思いたい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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