Appleは、超ハイエンドのMacハードウェアである新型「Mac Pro」と「Apple Pro Display XDR」も発表した。数週間前には、ノートブックの新型「MacBook Pro」も披露している。こうした展開を見ると、Macが主にプロフェッショナル向けのハイエンドマシンという位置付けに変わりつつある一方で、iPadは平均的な消費者向けの常用マシンへと進化しているように思える。
Federighi氏は、MacとiPadのどちらも使っているという。同氏はiPad向けソフトウェアとMac向けソフトウェアの両方の開発チームを監督している。だが、個人的にはiPadを使うことの方が多いという。
長く待ち望まれてきたが、WWDCの壇上で発表されなかったiPadの機能が1つある。マウスとトラックパッドのサポートだ。マウスを与えたら、ユーザーは松葉杖のようにマウスに頼ってしまい、iPadのマルチタッチソフトウェアの豊富な機能の恩恵を受けられなくなる、というのがAppleの見解だ。
Steve Troughton-Smith氏を含むアプリ開発者たちは、直ちに「iOS 13」の開発者向けベータ版を調査し、USBマウスとAppleの「Magic Trackpad」で機能するアクセシビリティー機能としてマウスサポートが追加されていることを発見した。Troughton-Smith氏がTwitterに投稿したこの動画を見ると分かるように、この機能を使用すると、指先ほどの大きさの黒色の円のように見えるカーソルが表示される。
Hello mouse support on iOS 13! It’s an AssistiveTouch feature, and works with USB mice. @viticci nailed this pic.twitter.com/nj6xGAKSg0
— Steve Troughton-Smith (@stroughtonsmith) 2019年6月3日
多くのユーザーが長い間、iPadでのマウスのサポートを望んできた。この動きについて、iPadをマウス完全対応のシステムにするための最初の一歩の可能性とみなすのは簡単だ。だが、この機能はまさにAppleが主張するとおりのためのものである。つまり、特別なニーズを持つユーザーを支援するための手段であり、iPadをMacやそのほかのコンピューターに近づけることが目的ではない。
とはいえ、秋にリリース予定のiOS 13には、iPadにも恩恵をもたらす機能が搭載される。最も重要なのは、新しいプライバシー保護機能だろう。Federighi氏が6月3日に言及した機能には、「Sign In with Apple」(GoogleやFacebookのサインオンサービスと異なり、新しいサービスにサインアップするときに自分の電子メールアドレスを隠すことができる)、アプリによる位置情報追跡の悪用を防止する強力なコントロール、防犯カメラの映像を暗号化する「Homekit Secure Video」などがある。
これらは、iOS 13とiPadOSのプライバシー機能のほんの一部だ。Federighi氏が壇上で映したスライドには、より多くの機能を含むリストが提示されていた。
Federighi氏はプライバシーについて、「たとえこれが販売台数の増加につながる機能ではないとしても、当社はこの機能を提供する。それが正しいことだと信じているからだ。われわれは自分たちが使いたいと思う製品を作る」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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