Appleが「App Store」に対する批判をかわすため、アプリ承認プロセスやガイドラインについて説明したウェブページを公開した。
「App Storeを開設するにあたって、われわれは2つの目標を掲げた。アプリを探してダウンロードする顧客にとって安全で信頼できる場所にすること、そしてすべての開発者にとって素晴らしいビジネスチャンスが得られる場所にすることだ」とAppleはこの新しいウェブページで述べている。「われわれには、アプリがプライバシー、セキュリティ、コンテンツの面で確実に高い水準を満たすようにする責任がある。なぜなら、ユーザーの信頼を維持することが何よりも大切だからだ」
Appleはこのウェブページで、App Storeに対する自社の考え方を詳しく説明し、「アプリがさまざまな意見を持つユーザーを尊重する」ようにするための対策を講じていると語った。また、内容が「一線を越える」とAppleが判断したアプリは拒否するとし、アプリを承認するかどうかを検討する際には、安全、パフォーマンス、ビジネス、デザイン、法律の5つの領域で調査を行っていると述べている。さらにAppleは、自分たちが運営しているのは「競争を歓迎するストア」だと述べ、公平な競争が行われていないとするSpotifyらの主張に対抗した。
このウェブページは、AppleがApp Storeのポリシーやアプリ承認プロセスをめぐって批判に直面するなかで公開された。5月に入って、米最高裁判所は、AppleがApp Storeで市場を違法に独占しているとする「iPhone」ユーザーの訴えを認め、訴訟の継続は可能だとの見解を示した。また、Appleが自分たちのソフトウェアと競合するアプリの販売を不当に禁じているとする非難の声が、ペアレンタルコントロールアプリのメーカー各社から上がっている。Amazon、Netflix、Spotifyといった大手企業も、AppleのApp Storeモデルを批判している。
さらには、かつてAppleでサードパーティーアプリ承認プロセスの責任者を務めていた人物が、直接競合するサービスに対して無責任なポリシーを適用していたことを「素直に認める」よう、同社に求める文章を公開する事態も起きている。この人物は米国時間5月29日、「Appleは何年もの間、App Storeを武器として利用すべく取り組んでいた」と指摘している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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