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横浜関内を元気に--不動産会社リストが手がけるアップデートするシェアオフィス

加納恵 (編集部)2019年05月31日 10時35分
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 G Innovation Hub Yokohamaのエントランス。昭和38年に建てられた「横浜第一有楽ビル」の2〜3階部分をリノベーションし、入居している。リノベーションはスケルトンの状態から約3カ月半ほどを要したという。
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 G Innovation Hub Yokohamaのエントランス。昭和38年に建てられた「横浜第一有楽ビル」の2〜3階部分をリノベーションし、入居している。リノベーションはスケルトンの状態から約3カ月半ほどを要したという。

 海外不動産や国内の住宅事業などを手がけるリストグループがシェアオフィス運営を開始する。本社を置く、横浜市中区の関内駅付近に「G Innovation Hub Yokohama」を開設。開港の地として長い歴史を持つ関内エリアのさらなる活性化に乗り出す。

受付
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 事業を手がけるのはリストグループで、持ちビルや資産の運営管理を担う事業会社であるリストプロパティーズ。自社の保有物件である横浜第一有楽ビル(神奈川県横浜市中区尾上町3-35)の2〜3階部分をリノベーションし、シェアオフィス、コワーキングスペースへと生まれ変わらせた。

 オープンは6月1日。2階にミーティングルーム、3階にブースとコワーキングスペースを用意し、総面積は約673平方メートル。約180人が働ける環境を整える。月額利用料はブースが2万8000円〜11万7000円。コワーキングが1万7000円。一時利用ができるドロップインも1日1500円で用意する。

 オフィスは24時間、365日の利用が可能。10〜16時は有人の受付を設け、それ以外の時間は、スマートロックにより、入退室が可能だ。ビルのエントランス部にライナフの「NinjaLock M」、オフィス入り口に「NinjaEntrance」を設置する。

 「関内エリアは、2020年の横浜市役所の移転を控え、大きなスペースが空く。それを見越して自社ビルで何か新しいことをはじめようと思った」とG Innovation Hub Yokohama ディレクターの櫻井怜歩氏は、きっかけを話す。リストグループでは、オフィスビルの仲介や管理は手がけているが、シェアオフィス事業の運営は初めて。

G Innovation Hub Yokohama ディレクターの櫻井怜歩氏
G Innovation Hub Yokohama ディレクターの櫻井怜歩氏

 立ち上げにあたっては、事業プロデューサーのplan-A、建築設計のオンデザインパートナーズ、Hi architecture、施工を担うルーヴィス、運営体制を構築した関内イノベーションイニシアティブ、ロゴデザインなどを担当したセルディビジョン、オフィス内でのコーヒーをプロデュースするオトノマなど、横浜に拠点を置く企業がプロジェクトメンバーとして参画している。

 「ニューヨークやロンドンでは、不動産が高騰し、都市中心部にオフィスを構えるのは至難の業。この状況は日本においても同様で、東京は賃料が上がり、オフィスを構えることが難しい企業も多い。一方、関内エリアのオフィス賃料はここ数年横ばいを続けており、同じく横浜でオフィスビルが集中するみなとみらいエリアに比べても、オフィスを構えやすい」(櫻井氏)と関内におけるメリットを話す。

 さらに「今までは郊外に住み、東京都内に勤めるというのが一般的なスタイルだった。しかしそれが満員電車という課題を生んだ。最近は働き方改革もあり、都心に通うのではなく、家の近くで働くという考え方も出てきている。シェアオフィスやコワーキングスペースがあれば、横浜で住み、横浜で働くというスタイルも実現しやすい」(櫻井氏)と、昨今の働き方改革も追い風になっているという。

 G Innovation Hub Yokohamaでは、地域経済の活性化を目指し、入居者同士のコミュニティの醸成を目的に据える。そのため、ブースには、完全に扉を締め切るクローズドと扉のないセミオープンの2つのスペースを用意。コミュニケーションが取りやすい設計を採用する。オフィス内には、キッチンスペースも設け、料理なども可能。「一緒に料理などを作ることで、コミュニケーションを活性化したい。シェアオフィスのキッチンスペースは活用されていないケースもあると聞くが、ここでは最大限に活用してほしい。このあたりは自社ビルを使っているメリットをいかし、自由度の高い使い勝手を提供していきたい」と櫻井氏は強調する。

 合わせてカフェスペースには、パナソニックが提供する生豆、豆に合わせた焙煎工程(プロファイル)、焙煎機本体をセットにした「The Roast(ザ・ロースト)」を導入。おいしいコーヒーが飲める環境を提供するとともに、焙煎工程をオフィス内に取り入れることで、コミュニケーションを促す。

キッチン
キッチン

 「カフェと名付けているが、提供するのはコーヒー豆。入れるプロセスを楽しんでもらいたい。プレスやドリップなど、自宅では、器具がなかったり、時間がとれなかったりする部分をオフィスで楽しみ、コーヒーを淹れる行為もコミュニケーションにつなげていきたい」と独自の施策を取り入れる。

 新たな試みを導入しつつも、オフィス空間については「従来のオフィスの造りとほとんど同じ。廊下があって、小さなブースがあるスタイル。扉や仕切りで区切られていたものを、セミオープンスペースなどを導入し、コミュニケーションが取りやすい設計にしている。今までのオフィスをアップデートした感じ。全く新しいものを提供するよりも、今あるやり方を尊重して、新しいものへとアップデートできるようなオフィスを実現したいと思っている」(櫻井氏)と、オフィス全体に親しみやすさも残す。

 今後については「東京やその他の場所に拡大していくというよりも、関内エリアを中心に展開していきたい。自社ビルだけではなく、ビルオーナーの方たちとのお付き合いもいかし、このエリアに根付いた運営をしていきたい」(櫻井氏)と関内エリアに特化した展開をしていくとのこと。

 櫻井氏は「シェアオフィスを利用していただいて、会社の人数が増えれば、今度は同じエリアの賃貸オフィスをご案内できるなど、地元に根ざした不動産会社だからできるサポートがある。関内エリアの地域活性化をオフィス面から応援していきたい」と今後について話した。

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