スマートロック「AkerunPro」を展開するフォトシンスは5月27日、電気錠や自動ドアをクラウドで制御できる、法人向けのドア一体型のスマートロック「Akerunコントローラー」を発表した。全ての鍵をインターネットにつなげることで、オフィスの労働時間の適正把握やシェアオフィス運営の省人化などに役立てる。提供開始は6月1日。レンタルのため、機器購入費は不要で、システム利用料として、1扉あたり月額1万5000円が必要になる。
フォトシンスは、2014年9月に設立。2016年7月に既存のサムターン鍵に後付けできるAkerunProを発表し、その後、権限付与や入退室履歴確認をクラウドで管理できることにより勤怠管理への活用や鍵管理を自動化できる「Akerun入退室管理システム」の提供を開始。スマートロックと勤怠管理システムを連携した、法人向けスマートロックなどを提供している。
Akerunコントローラーは、すでに電気錠や社員証をかざして開閉するドアなど、AkerunProが導入できなかった扉を、直接制御できるというもの。Akerunコントローラーのほか、NFCリーダー、Bluetoothレシーバーから構成され、施錠、解錠操作のほか、ドアや錠の状態を把握できる。
NFCリーダーにカードキーなどをかざすと、BluetoothレシーバーとAkerunコントローラーがBluetoothで接続され、施錠、解錠操作がされる仕組み。NFCリーダーは貼り付けるだけで設置でき、工事も不要だ。
NFCカードの登録上限を1万枚まで拡大し、数百名規模のオフィスや多拠点ある大企業の鍵の制御、入退室管理にも対応。日本中のオフィスの全てのドアをインターネットにつなげられるとしている。
すでに、NTTの都市開発のコワーキングスペース「LIFORK」やフォーブスの24時間営業のフィットネスジム「フォーブス」などで使用されているとのこと。フォトシンス代表取締役社長兼CEOの河瀬航大氏は「現在、キャッシュレス社会が流行ってきているが、キーレス社会はその世界観に近いと考えている。キャッシュレス社会はレジがネットにつながることで、セキュアな支払いが可能になったが、キーレスでは、錠前がネットにつながることで、新しい形を実現する。錠前がネットにつながるのが当たり前の世界がくる」と今後について話した。
フォトシンスでは、Akerunコントローラーを3年で1万台の導入を見込む。
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