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ツイートの多くは「Look at this」--Twitterでニュースが広がるメカニズムとは

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 Twitter Japanは5月21日、ニュースとTwitterの関係性をテーマとしたメディア向けの説明会を開催した。日本国内で2018年のニュースがTwitterを通じてどのように広がっていったのかというデータ分析結果を紹介しつつ、Twitter Japan マーケット・インサイト&アナリティクス リサーチマネージャの竹下洋平氏が国内におけるTwitterの情報流通のメカニズムを解説した。

Twitter Japan マーケット・インサイト&アナリティクス リサーチマネージャ
竹下洋平氏
Twitter Japan マーケット・インサイト&アナリティクス リサーチマネージャ 竹下洋平氏

Twitterというプラットフォームの3つの特徴

 竹下氏によると、Twitterというプラットフォームの特徴は、(1)多くの人に情報が届く「リーチ力」、(2)早く届く「リアルタイム性」、(3)ツイートを発信する人々のマインドセット(個々の思考様式)である「オーディエンスの特異性」の3点だという。

 1つめのTwitterのリーチ力の要因として、我々の生活環境の変化が挙げられる。インターネットとモバイルデバイスの普及に伴い、結果として人々がメディアと接する環境もこの10年で急速にモバイルへとシフトしており、Twitterもほとんどのアクセスがモバイル経由によるものだ。

 国内でのアクティブ利用者数は4500万人以上にのぼり、世界の総ツイートのうち約20%が日本語ユーザーであるという。閲覧だけでなく発信もアクティブで、ツイートした層もニュースによって10代以下から60代以上までの異なる層に分かれているとのこと。

日本における月間アクティブユーザー数は4500万人を超える
日本における月間アクティブユーザー数は4500万人を超える
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幅広い年齢層がTwitter上で興味のある話題にツイートする(NTTデータ調べ)

 さらに、日本の利用者の要望に基づいて実装された時系列でタイムライン上に情報を表示する機能によって、Twitterを開くとそのニュースの最初の情報が見られることになり、緊急性の高いニュースなどはすぐにTwitter上で広まる枠組みが生まれている。これらがTwitterのリーチ力を強める構図だ。

 「何かニュースがあると人々はTwitter上で会話し、それを通じて多くの人々に情報が拡散されてリーチしていくという構造が定着している。ニュースはTwitterでもっと話題になり、もっと広まる」(竹下氏)

 次にリアルタイム性について。マクロミルが2018年12月に実施した調査によると、Twitterは無料動画サービスや他のSNSとの比較で、起床時から移動中、仕事中、食事中、リラックスタイム、就寝時まで最も良く使われており、他のメッセンジャーサービスと比較して「今起こっている出来事がわかる」「最新のニュース速報が得られる」「交通機関の遅延情報が早い」などの評価が高いという結果が出たという。

 これを受けて竹下氏は、「Twitterを開くと世の中のことがわかるという認識が定着していることがデータに表れている。ほかのSNSやサービスと比較して、Twitterはリアルタイムで情報が得られる」とする。そしてこのようなTwitterのリアルタイム性は、ニュースのあり方も変える。

 データによると、日本では世界と比べて検索機能の使用率が高いという。ニュースを知った日本のユーザーは、関連情報をTwitterで検索し、投稿からさらなる情報を得て、ニュースが膨らみ広がっていく。また、Twitterではメディア発信にとどまらず、モバイルデバイスの機能を活用して動画や画像を撮影し、利用者自らも発信源になってニュースが生まれる。

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利用者によって目の前の出来事がリアルタイムで拡散されていく

 その結果、メディアがTwitterの公式アカウントで情報を配信する行為が、Twitter情報の信憑性を担保するという現象も起きている。

 こういったリアルタイムで情報が広がっていくという現象は、世界の中で特に日本において顕著だという。これは、「単一のタイムゾーンで、時差が存在しない。モバイルからのアクセスがほとんどで、全国で放送されているテレビ番組に同じ時間帯に同じ人々がアクセスできる状態であるため、リアルタイムに話題が広がりやすい状態が作られている」(竹下氏)ことが理由となっている。

 このようにして日本では、「ニュースはTwitterでリアルタイムに広がり、いつでもどこにでも届けることが出来る」(竹下氏)という状況が形成されている。

「Look at me」ではなく「Look at this」

 竹下氏が、Twitterと他のプラットフォームを比較して最も特徴的であるというのが3つめの利用者、オーディエンスの特異性だ。Twitterには多様なジャンルのツイートがあるが、その理由を「利用者のマインドセットと紐づいているから」と分析する。

 「Twitter以外のプラットフォームでは、『Look at me』の投稿。つまり今自分はこんなことをしているとか、誰とどこにいるとか、自分を見てという投稿が多い。Twitter利用者は『Look at this』で、こんなことを発見しました、今起きていることに関してこれを見てということを発信する。だから様々な話題があふれている」(竹下氏)

 このほかに、他のプラットフォームと異なる点として、「異なった人の意見や建前でなく本音の意見が聞ける、他の人と情報シェアできる」ことを挙げる。日本では匿名発言が容認される土壌があり、普段言いにくいことが言える。これには負の側面も大きいが、他の人の本音の意見が晒され、1つのトピックに対して様々な会話が交わされる。

 もともと予定されていたニュースに対する反応にも特徴が出ているという。例えば昨年であれば築地市場問題や、平昌オリンピックのフィギュアスケートなどが相当するが、データによると「報道の前から会話が盛り上がり、報道後にツイートボリュームが上がる。報道前と後で、ニュースに関する意見に変化もみられる」(竹下氏)としている。

 Twitter上にはニュースとの親和性の高い利用者が多く存在し、ニュースが様々な形で消費されている。ニュースとTwitterの関係性について竹下氏は、「ニュースへのリアルな反応はTwitterで起きる。リアルな会話はニュースへの関心を更に高める」と総括している。

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