シャープは5月20日、クラウドと接続したAIoT家電による生活サービス「COCORO+」を展開しており、さらにそれぞれの「COCORO+」を統合させ、他社サービスとも連携させる新たなスマートホームサービス「COCORO HOME」を開始することを発表した。
他社サービスは、現在、セコム、KDDI、関西電力が連携を発表している。「COCORO HOME」のプラットフォームを開放することで、他社との連携をさらに推し進める。「COCORO HOME」のスマートフォンアプリは、5月24日よりAndroid版が無償ダウンロードを開始し、iOS版は夏のリリースを予定している。
「COCORO+」は、エアコンや冷蔵庫、テレビなどシャープ製品10カテゴリ、272機種以上で展開しており、家電の遠隔操作やユーザーの好み、習慣を学習することで、アドバイスなどを受けられるサービスだ。例えば洗濯機の洗濯が終了したことをお知らせしてくれたり、ヘルシオで普段料理するメニューから好きな食べ物を見つけ、好みに合わせたレシピを提案したり、冷蔵庫に残った食材情報を教えてくれたりする。
「COCORO HOME」のスマートファンアプリでは、大きくわけてタイムライン、機器リスト、サービスリストの3つの機能がある。タイムラインはSNSのように連携している機器やサービスからのお知らせを時系列で確認することができる。機器リストは連携している機器の運転状況を確認したり、機器の遠隔操作などを行える。サービスリストは、連携している家電に対応したサービスを一覧から選ぶことができる。
実際の使用シーンとしては、朝外出するときに、照明やテレビ、シャッターを閉めると言った行為を個別に行うのではなく、それらを毎日の習慣として学習し、まとめて操作できるほか、帰宅時には照明、エアコンなどをまとめて起動させられる(2019年秋にサービス開始予定)。自宅に居る場合は、スマートフォンアプリからだけでなく、ロボホンに音声入力でそれぞれの家電の起動や停止も可能だ。
他社との連携については、AIoTプラットフォームに参加し、シャープと何らかの連携が必要で、完全なオープンプラットフォームではないとのこと。ただし、制限を設けるようなことはないそうだ。
「COCORO+」はトータルで50万ダウンロードを達成しており、多くのシャープ製品が対応している。それでもこれまでの製品の多くは上位機種に限定しているほか、AIoT対応の製品を持っていたとしても複数台所有しているユーザーは稀だろう。今後、買い換えによりAIoT対応製品がそろっていくことで、「COCORO HOME」の利便性や価値は高まっていくと考えられるが現状ではまだその恩恵を受けられる人は少なそうだ。既存のAIoT非対応家電も対応できるスマートスイッチ的な製品が発売されれば、習慣の学習までは行えないものの、まとめて操作の対応機器が格段に増えるので、そういった対応も期待したいところだ。
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