レノボは現地時間5月13日、ソフトウェアとハードウェアで構成される新しい拡張現実(AR)/仮想現実(VR)プラットフォーム「ThinkReality」を発表した。ARやVRが企業に浸透しつつあることを受け、エンタープライズをターゲットとしたThinkRealityプラットフォームは、「Microsoft HoloLens」の新たな競争相手となるかもしれない。
ThinkRealityブランドから最初にリリースされるデバイスは、ハンズフリーのヘッドアップディスプレイ「ThinkReality A6」だ。重さは380gで、片目ごとに1080pの解像度と40度の対角視野角を実現した。またThinkReality A6は、Qualcommの「Snapdragon 845 Mobile XR Platform」を備える「Android」ベースのコンピュートボックスを利用する。
ThinkRealityプラットフォームはデバイスやクラウドに依存しない。つまり、顧客企業はこのプラットフォームを利用して、複数のOS、クラウドサービス、デバイスでAR/VRソフトウェアアプリケーションを管理できる。
レノボによると、このプラットフォームは、修理時間の短縮、ワークフローの効率化、コラボレーションの改善、従業員教育の改善といったソリューションなど、さまざまな用途のARで利用できるように設計されているという。
またレノボは同日、「ThinkIoT」エコシステムの拡大も発表した。北京にある同社の敷地内では、現在新しいコンピュータビジョンを使った自動レジをテストするパイロットプログラムを実施している。このプログラムで使用されているデバイスは、自動精算サービスでよく目にするような長い行列や価格読み取りエラーをなくしたいと考える小売店向けなどを想定したものとなっている。
コンピュータビジョンを用いた自動レジのプロトタイプは、カメラ、プロセッサー、センサーを内蔵し、買い物客はバーコードを利用せずにすべての商品を同時にスキャンできる。バーチャルウォレットの決済ゲートウェイにも対応できるという。
レノボはさらに、「Microsoft Azure」との新たなパートナーシップによってIoT事業も拡大しようとしている。両サービスを利用している顧客は、レノボの「ThinkIoT」のハードウェア、ソフトウェア、およびサービスを、「Azure SQL Database Edge」をはじめとするAzureのIoT、AI、データ管理ソリューションと共に使用できる。
PC分野では、超コンパクトなデスクトップPCシリーズ「Lenovo ThinkCentre M90n」を発表した。コールセンターなど、スペースに限りがあるような場所で使用することを念頭に設計されており、サイズは「Lenovo ThinkCentre Tiny」の3分の1だ。
一方、「ThinkBook S」は中小企業向けに設計された新型のノートPCだ。延長保証、1ランク上のサポート、セキュリティ機能「ThinkShield」といった企業向けのオプションを搭載している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」