住宅ローンに特化したフィンテックのスタートアップMFSは5月8日、オンライン型住宅ローンサービス「モゲチェック」に新規借り入れ機能を追加したと発表した。最安金利ローンの紹介から、申込み手続き、住宅ローン管理まで、オンラインで完結する。
MFSは、オンライン型住宅ローン借り換えサービス「モゲチェック」や不動産投資サービス「モゲチェック不動産投資」などを運営するスタートアップ。2014年10月からMFSとして事業を開始した。
住宅ローンのランキングサイトとは異なり、ローン選択から、申込み、書類提出、金融機関交渉、ローン管理まで、一括して請け負うことが特徴で、「住宅ローンを借りていただいた後は、完済するところまでフルラインアップサービスになっている」(MFS CEOの中山田明氏)と位置づける。
2016年から来店型サービスをはじめ、2018年には、電話で住宅ローンの相談を受ける遠隔サービスもスタート。2019年にユーザーが情報入力をし、各種相談をチャットベースで進めるオンライン型に切り替えた。
全国124金融機関のローン金利情報の中から、金融機関が一般には公開していない金利も踏まえた最安金利を提案することが可能。従来、住宅ローンを借りるには、100項目以上の情報を入力する必要があったが、MFSでは、入力情報を約30項目にまで絞り込み、簡単な質問にウェブ上で回答するだけで、最安金利で借り入れが可能か、金融機関の事前審査を踏まえた結果を導き出す。借り入れを進める際は、金融機関との連絡や審査書類の収集などの手続きをすべてMFSが代行する。
モゲチェックが提案した金融機関で借り入れが決定した場合、借り入れ元本金額の0.5%(下限10万円、上限50万円/税別)が、利用料金として発生する。「住宅ローンに利用料を追加して借りていただき、そこからお支払いしていただく形。契約にいたらなければ、無料キャンセルになる」(中山田氏)という。
基本的に最安金利の住宅ローンを提案するが、審査に通らなかった場合は、その次にベストな金融機関を紹介していくとのこと。借り入れ後は、「今後の金利動向」「現時点での借り換えによる金利削減額」「現在の自宅の資産価値」を管理し、毎月情報を更新するため、金利タイプの変更時期や借り換え時期、自宅の売却時期などの検討が可能だ。
住宅購入時の住宅ローン申し込みでは、不動産会社が提携する金融機関のローンを選ぶことが一般的だが、昨今、ネットで住宅ローンが比較できるため、幅広く住宅ローンを比較した上で最適なものを選びたいというニーズも拡大しているとのこと。しかし、「どのローンが最適かわからない」「どの金融機関の審査なら通るのかがわからない」「申し込み手続きをどのように進めればよいかわからない」といった人も多い。そこで、MFSでは個人に代わり最適なローンの比較から申込、金融機関との交渉までを行う新規借り入れ時の住宅ローン代行機能を追加したとしている。
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