吉澤氏は、2020年度以降を見据えた取り組みについても説明。4月10日に5G用の周波数が割り当てられたことから、ラグビーW杯に合わせたプレ商用サービスに向け5Gのネットワーク整備を開始しており、プレサービスの開始日が2019年9月20日となることも明らかにされた。
さらに吉澤氏は、5Gに向けて「マイネットワーク構想」に取り組んでいることも明らかにした。これは5G対応のスマートフォンをハブとして、さまざまな周辺デバイスとサービスを連携させることで、新しい体感を提供するというもの。この構想では同社が展開している「5Gオープンパートナープログラム」を活用し、デバイスやサービスベンダーと連携しながら5Gの新しい世界観を作り上げていきたいと、吉澤氏は話す。
そうした取り組みの1つとして同日に発表されたのが、Magic Leapとの資本・業務提携である。ドコモはMagic Leapに2.8億ドル(約312億円)を出資し、Magic Leapが提供を予定しているMR(複合現実)デバイスの日本における販売権を取得するほか、MRコンテンツ配信プラットフォームの日本語化やdアカウント連携、コンテンツの共同開発など、両社のアセットを活用した市場創出に向けた取り組みを進めていくとしている。
今回の出資に関しては、ドコモ単独ではなく複数の企業による出資になるとのことで、出資比率は明らかにできないものの、取締役会と同等に親密な情報をやり取りする権利を得ているとのこと。また日本に投入されるのは現行モデルの「Magic Leap One」ではなく、日本語化された次世代のモデルになるとしている。ただし、ゲームなど言語対応不要なコンテンツもあることから、吉澤氏はプレ商用サービスの時点で、何らかのデモを披露したいとの考えも示した。
また吉澤氏は、5Gの料金に関して「これから出すことになるが、データ量に応じて料金が上積みされることにはならない。使い放題みたいな料金になるのが1つだ」と回答。現在主流のデータ通信量に応じた料金ではなく、完全定額制のプラン、そして通信料とコンテンツ・サービスとセットにした料金プランなどを導入する可能性も示唆した。
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