ウェブの2つの醜い部分をブロックできる機能がオープンソースブラウザ「Firefox」に追加される。つまり、無断でユーザーのコンピュータを使って仮想通貨をマイニングするスクリプトと、無断でユーザーを追跡するスクリプトをブロックする。
Firefoxの「Nightly」と「Beta」(同ブラウザの2つのテストバージョン)に、仮想通貨マイニングと追跡技術「フィンガープリンティング」をブロックするオプションが追加された。現時点では、それらのオプションは初期設定でオフになっているが、Mozillaはデフォルトでオンにすることを計画しているという。
Mozillaは、シェア1位を誇る「Google Chrome」に奪われた影響力を取り戻して、ウェブの悪い慣行のいくつかを排除しようとしている。今回の変更は、米国時間4月9日にMozillaのブログで発表された。
Appleの「Safari」やBrave Softwareの「Brave」といった競合ブラウザと同じ方向性に進んだ今回の動きは、ブラウザがユーザーに代わって積極的に主張するようになりつつあることを示す新たな例である。ブラウザはウェブサイトからの指示に従うだけでなく、プライバシーの保護やバッテリ持続時間の延長、過剰な広告の軽減、ウェブサイトを読みやすくするリーダービューによって、より積極的に介入するようになっている。ウェブサイト運営者はこれを歓迎しないかもしれないが、ウェブをユーザーに不快感を与える場所ではなく、ユーザーが楽しめる場所にするのに、これらの措置はプラスになる可能性がある。
MozillaはDisconnectと提携し、仮想通貨マイニングとフィンガープリンティングのスクリプトを識別する。
多くのブラウザ(Chromeは含まない)によるもう1つの大規模な取り組みは、ユーザーのオンライン活動を追跡するトラッキングソフトウェアとクッキーを削減することだ。フィンガープリンティングもユーザーの追跡に使用されるが、通常の追跡方法を採用せずに、ユーザーのブラウザの設定や機能を測定するさまざまなテストを実行する。ユーザー固有の設定は珍しいものである場合もあるので、そのユーザーの識別と追跡に使用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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