脱出できるのは4人に1人--喫煙の恐ろしさを伝えるホラーゲーム「One Leaves」

Shelby Brown (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年03月26日 11時00分

 米食品医薬品局(FDA)は、10代の若者の喫煙問題にこれまでとは違うかたちで対処しようとしている。その手段が、10代に喫煙の危険性について教育するために作られた「Xbox One」および「Windows 10」搭載PC向けの無料ホラーゲーム「One Leaves」だ。

 FDAの禁煙キャンペーン「The Real Cost」の一環であるこのゲームは、12歳~17歳の若者を対象としている。米疾病管理予防センター(CDC)によると、喫煙者10人中9人が18歳になる前に喫煙を始めているという。このゲームの前提は、高校生の喫煙者のうち4人中3人が、禁煙しようとしても成人後も喫煙し続けるという統計に基づいている。

Valery Sharifulin/Getty Images
この新しいホラーゲームは、喫煙に関する統計に基づいて作られている
提供:Valery Sharifulin/Getty Images

 ゲームの流れはこうだ。プレーヤーが目覚めると、他の3人と共におりに入れられている。そして不気味な声がルールを告げる。4人は脱走を試みなければならないが、脱走できるのは最初の1人だけで、残りは永久に閉じ込められることになる。プレーヤーは走ることができるが、肺活量が乏しいため一度に短い距離しか走れない。

 「このゲームは高校、病院、そして地獄が舞台になっている」と、ゲームの開発とThe Real Costキャンペーンを支援した広告代理店FCB New Yorkのエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)とエグゼクティブクリエイティブディレクターを務めるGary Resch氏は米国時間3月20日付けのリリースで述べた。

 最初に脱出できない場合、悪い知らせを受けることになる。「You're trapped. Game over. Just like three out of four teens who think they'll escape smoking -- but don't. Know the real cost of cigarettes」(お前は閉じ込められた。ゲームオーバーだ。10代の喫煙者のうちの4人中3人と同じように、喫煙から逃げられると思っているが、間違いだ。喫煙の本当の代償を思い知れ)と表示される。

 他にも難しい点がある。プレーヤーがゲームをするたびに迷路が変わるので、勝ち抜ける方法があるとしても、それを見つけるのは困難だ。

 人気のeスポーツゲーマーでオンラインゲーム「Fortnite」のプロゲーマーであるNinja氏は19日、このゲームを最後までプレイしたとツイートした。同氏は、自身の祖父がヘビースモーカーだったため、このゲームのメッセージは同氏にとって重要だと述べた。


 このゲームは2月からダウンロード提供されている。1月に開催された「X Games Aspen 2019」では、One Leavesのバーチャルなゲーム体験を実際に体感できる脱出ルームが設けられた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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