グーグルのゲームストリーミングサービス「STADIA」は業界に革命を起こすか

Ian Sherr (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2019年03月25日 07時30分

 私たちは何年にもわたって、ゲームセンターでビデオゲームを楽しんできた。それから、居間のテレビに接続された専用ゲーム機の前に座り込んでゲームをするようになった。熱狂的なゲーマーには、最高の体験を得るために自分で高価なPCを作り上げた人もいる。

 Googleはゲームの世界で、新たに大きな変化を起こしたいと考えている。

 同社は米国時間3月19日、「STADIA」を発表した。これは、多種多様なデバイスとインターネット接続を通してゲームをプレイできるサービスだ。Netflixで番組や映画を鑑賞する仕組みとよく似ている。

STADIAを発表するGoogleの最高経営責任者(CEO)、Sundar Pichai氏
STADIAを発表するGoogleの最高経営責任者(CEO)、Sundar Pichai氏
提供:James Martin/CNET

 STADIAのセールスポイントは利便性である。つまり、大型のゲーム機や高価なPCは必要ないということだ。Googleの「Chrome」ブラウザを使ってウェブを閲覧できるテレビかブラウザ、スマートフォン、ローエンドPCのいずれかと、Wi-Fi経由でSTADIAに接続するGoogleの専用コントローラがあればいい。

 「われわれの野望は、ひとつのゲームだけにとどまらない壮大なものだ」。GoogleのSTADIA事業を率いるPhil Harrison氏は、このように述べている。同社はひとつのゲームという形ではなく、リンクをクリックするだけでゲームを楽しめる「即時のアクセス」をプレーヤーに提供することに好機を見いだしている。「即時のアクセスの力は魔法のようなものであり、すでに音楽業界と映画業界を一変させている」(Harrison氏)

 STADIAは2019年に米国とカナダ、英国、欧州で提供が開始される予定だ。Googleはゲームをプレイする料金を明かさなかったが、今夏に詳細を発表する予定だとしている。

 Googleは、電子メールや検索、YouTube、「Android」ソフトウェアだけでは不十分だと言わんばかりに、ゲームについて、非常に高い利便性を約束することで、ユーザーの生活に入り込む新しい手段とみなしている。低スペックのノートPCを使ってインターネット経由でゲームをプレイできるようになったら、誰がMicrosoftの「Xbox One」、ソニーの「PlayStation 4」、任天堂の「Switch」やPCに何万円も払うだろうか。

「すでに持っているデバイスでプレイする」というのがGoogleの約束だ
「すでに持っているデバイスでプレイする」というのがGoogleの約束だ
提供:James Martin/CNET

 Googleはゲームストリーミングを提供する最初の企業ではないが、同社のこの分野への参入はビデオゲーム業界に波乱を巻き起こす可能性がある。Googleには潤沢な資金があり、「Gmail」や「Googleマップ」「Googleフォト」といった信頼できるサービスを無料または低料金で提供することで名声を得てきた実績がある。

 Googleのストリーミングサービスがあれば、AmazonやBest Buy、GameStopといった小売業者から最新のタイトルを入手する必要がなくなる。Valveの「Steam」のようなオンラインストアから最新タイトルをダウンロードするのに何時間も待つ必要もなくなる。その代わりに、Googleによると、高速なインターネット接続とコントローラさえあれば、すぐにゲームをプレイできるようになるという。

 IHS MarkitのアナリストであるPiers Harding-Rolls氏は、「Googleは多くの点で有利な立場にいる」と述べている。Harding-Rolls氏によると、Googleの多種多様なサービスは、消費者との間に強力なブランドのつながりがあるが、問題は、それがゲームの世界でも通用するかどうかだという。

 同氏はさらに、「クラウドはゲーム分野にとって新しいプラットフォームの原動力であり、将来の競争の場はクラウドに移行するだろう」とも述べた。適切なゲームを提供することさえできれば、Googleは成功を収めるだろう。

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