Facebookは、ニュージーランドで現地時間3月15日に発生した銃乱射事件の生中継動画の拡散を阻止できなかったとして批判を浴びた。同社は米国時間3月18日、その批判に対する自己弁護となる統計値を発表した。
Facebookは、生中継中に動画を視聴した人は200人未満で、同社が削除するまでの視聴回数は約4000回だったと述べた。
同社の副法律顧問を務めるChris Sonderby氏がブログ記事で、この数字を発表した。同氏によると、生中継中に動画を報告したユーザーはいなかったという。最初の報告があったのは、生中継が終了してから12分後で、中継開始の29分後だった。
既に明らかにしているとおり、Facebookは150万件のアップロード動画を削除し、そのほとんど(120万件)を投稿前にブロックした。Sonderby氏は18日のブログ記事の中で、元の動画のハッシュ値をとることにより、類似の動画を検出してFacebookとInstagramから自動的に削除したと説明した。
15日、ニュージーランドのクライストチャーチで、銃を持った男が2つのモスクで礼拝していた人々を襲い、銃撃の様子をFacebookで生中継した。CBS Newsによると、死者は50人に達している。
Sonderby氏によると、画面録画(スマートフォンでストリームした動画を録画してアップロードしたもの)は自動検出が難しいという。同社はこの問題に対処するために、音声技術の利用を含めた「さらなる検出システム」を追加したという。
ハイテク企業によって結成された団体であるGlobal Internet Forum to Counter Terrorismは、この動画に800を超える異なるバージョンが存在することを検出したと、Reutersは報じた。
ニュージーランドのJacinda Ardern首相は19日、同国政府はこの事件でソーシャルメディアが演じた役割を詳しく調査すると議会に伝えたと、Bloombergは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」