2月12日~2月18日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleの2019年第1四半期決算をみると、減ったとはいえまだiPhoneは62%の売上高を占める。さらにiPhoneの依存度を下げる戦略が必要だ。幸いなことに、その道のり自体は整いつつあるようだ。
iPhone以外のハードウェア部門は絶好調の状態だ。ウェアラブル・ホーム・アクセサリ部門の売上高は前年同期比33.3%増、iPadは16.8%増、Macは8.7%増と、市場拡大や新製品投入の効果が現れている。加えて、四半期の売上高として初めて100億ドルを突破したサービス部門も19%台の成長を維持しており、2016年の売上高の4年で2倍にするという目標を捉えている。
こうした中、サービス部門成長の要となるのがサブスクリプションユーザーの確保だ。現在3億3000万人がAppleもしくはサードパーティのアプリの定期購読を利用しており、増加を続けている。2019年にAppleは、複数のサブスクリプションサービスの投入が期待されている。
1つは雑誌の読み放題サービスだ。すでにTextureを買収しており、これは音楽の定額サービスをスタートさせる前にBeatsを買収したときと同じパターンと言える。Appleが現在Apple Booksで電子書籍や雑誌に参入済みである点も、Apple Musicに対するiTunes Storeの存在と一致する。
もう1つはオリジナルのストリーミングサービスだ。すでにApple Music内で、独自の音楽番組を制作していることは知られている。著名人がクルマの中で熱唱するCarpool Karaokeも、Apple Music向けに独自のコンテンツを制作・配信している。
これを拡大させようとしているのが、これまで見せているAppleのコンテンツや著名人との契約の数々だ。Oprah Winfrey氏やSteven Spilberg氏との契約が報じられ、着々とコンテンツを準備している様子が明らかになっている。2019年は、これらのサービスがお披露目となり、サブスクリプションサービスの拡充を行うと考えられている。
Buzzfeed Newsは、3月25日にも、Apple Parkでこれらのサービスを披露するイベントを開催すると報じた。ただし例年3月にアップデートしているiPadなどの製品の刷新はないとしており、不可解な点も残る。
AppleはApp Storeでも動きを見せている。2018年にリニューアルしたMac App StoreにはMicrosoft Officeが配信され、App Storeを通じたサブスクリプションの購読が可能となった。当然Appleはここから手数料収入を得ることができるようになる。ユーザーからは、Apple IDによる購読の一元管理が可能になる点で利便性が高まる。一方で、Apple税とも言われる15〜30%の手数料を避けるべく、SpotifyやNetflixはApp Store内での購読を回避する動きも見られている。
ここからは、定期購読決済のプラットホームの面、コンテンツの面、そしてスマートフォン利用全般を巻き込むユーザーの可処分時間の面での激しい競争が見込まれる。
アップル、3月25日のイベントで動画配信サービスも発表か--噂のニュース購読サービスに加え(2/14)FacebookとGoogleが企業内向けのアプリ配信の仕組みを利用し、ユーザーの個人情報を提供させるアプリを配信していたとしてAppleから証明書を無効化される制裁を受けたが、この仕組みの悪用の闇はまだまだ深い。
Reutersは、「Spotify」「Angry Birds」「Pokemon GO」「Minecraft」といった人気アプリの改変版が流通し、有料の機能やサブスクリプションが無料で利用できるようになっていたと伝えた。App Storeを回避するために利用されたのは企業内でアプリを配布する仕組み。
これはFacebookやGoogleが、社外のユーザーに月20ドル程度の報酬を与えて個人情報の調査を行うアプリを配布していた仕組みと同様だ。AppleはFacebookとGoogleに対し、社内配布の仕組みを利用できなくする制裁を課した。
Appleは2段階認証を取り入れるなど、開発者のセキュリティ対策に取り組む一方で、企業向けに社内配布アプリの仕組みの規制強化を行うことは得策ではない。企業の自由度を奪うことは、iOSプラットホームの採用を思いとどまらせる可能性があるからだ。
「Spotify」など人気アプリの改変版出回る?アップルの開発者証明書を悪用か(2/15)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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