筆者は華為技術(ファーウェイ)が発表した折りたたみスマートフォン「Mate X」を5分ほど触ってみて、折りたためるデバイスの魅力をより深く理解することができた。
スマートフォンは、スペックがすべてではない。それは、私たちが頻繁に手に取って、すぐそばに持ち歩く物理的なデバイスだ。感情のこもった製品でもある。スマートフォンは強い感情を引き起こすことがある。なくしたら、控えめに言っても混乱するし、最悪の場合だと壊滅的な打撃を受けることもある。すべての折りたたみ式スマートフォンが驚くべき革新というわけではないが、筆者にとって、Mate Xはそう感じた製品だ。
折りたたみスマートフォンは、新機軸が出ていない業界を活性化する可能性を秘めているうえに、本体で使える画面の面積が実質的に2倍になる。スマートフォンとタブレットのハイブリッドということで、高額でも売れ行きが見込めるため、停滞気味の市場で利益を伸ばしたい企業にとっては、最上位機種で大きい収益の道を開くものだ。
だが、折りたためる画面というこの新しい世界は、スマートフォン設計の新天地でもある。画面は内向きにも外向きにもできたり、中央で折ることも、両端を折りたたんだりできるものもある。腕時計のように手首に巻き付けることだって可能だ。初期段階の今、各社は折りたたみスマートフォンの真価を見極めようとしている。今なら、何でもありだろう。
I USED THE MATE X! #HuaweiMateX #MWC19 @CNET https://t.co/wBNnwWXTFK
— Jessica Dolcourt (@jdolcourt) 2019年2月25日
ファーウェイは、折りたたみスマートフォンで脚光を浴びる出番を狙っている。そのための有力な、ただし高価な候補として登場したのがMate Xだ。最大の競合製品はサムスンの「Galaxy Fold」で、こちらは2つの画面と合計6基のカメラを備え、真ん中で広げると7.3インチのタブレットになる。かたやファーウェイのMate X(テンではなくエックスと読む)は、3通りに使える8インチ画面と3基のカメラを備え、片手で操作できるよう、持ち手の部分がある特徴的なデザインになっている。
本体を閉じるとき、Mate Xは1つの大きな画面を後ろに曲げて、2つの面にし、それぞれの面を「画面」として扱う。ユーザーが本体をひっくり返したり、動かしたりすると、画面がオンになる。上下の向きを逆にしようと、裏返そうと、閉じた状態から開こうと、Mate Xはユーザーがどういう状態で使っているのかを正確に認識する。筆者は短時間しか試すことができなかったが、うまく機能していた。だが、それよりもハードウェアの設計自体が斬新だ。
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