個人的に苦手だったり、たまたま都合が悪かったりして、特定の人に会いたくないことがある。また、職場以外で同僚に会うことを好まない人は、通勤途中でばったり会うと気まずい思いをしてしまう。
そんな密かな悩みが解消される技術を、Microsoft傘下の特許管理会社Microsoft Technology Licensing(MTL)が考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月24日に「UNDESIRABLE ENCOUNTER AVOIDANCE」(公開特許番号「US 2019/0028841 A1」)として公開された。出願日は2018年9月29日。
この特許は、ユーザーが何らかの方法で会いたくない人の情報を登録しておくと、ユーザーと相手の位置情報などから出会ってしまうかどうかを予測し、出会う場所とタイミングなどを通知してくれる技術を説明したもの。もちろん、相手が位置情報をユーザーに対して公開するという前提条件はある。
単に望まない出会いの可能性を通知してくれるだけでない。モバイルデバイスのナビゲーション用アプリなどに出会い情報を知らせておくと、ルート案内時に出会わないで済む経路を選んでくれる。
ユーザーと相手の位置情報は、それぞれが使っているモバイルデバイスのGPSから取得する。さらに、ソーシャルネットワークに投稿したコンテンツを解析して位置情報を得るアイデアが、クレーム(請求項)で言及されている。たとえば、Facebookのチェックイン機能、写真に埋め込まれた撮影地情報などの利用が考えられる。投稿したコメント文に登場する地名なども、解析対象データになるだろう。
会いたくない人の情報はリストで管理するのだが、ユーザーが1人1人登録するほか、電話帳のデータやソーシャルネットワークのデータもリスト作成に使えるとしている。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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