「Google Fiber」、ルイビルで事業終了へ--実験的なファイバー敷設方法で不具合

Jason Hiner CBS Interactive Staff 翻訳校正: 編集部2019年02月08日 11時17分

 「Google Fiber」プロジェクトに一部で問題が生じ、全米でギガビットサービスを軌道に乗せることを目指すGoogleのより広範な取り組みに水を差すことになった。

提供:Jason Hiner/CBS Interactive
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 Googleは、「シャロートレンチング」と呼ばれる実験に期待をかけていた。これにより、同社はわずか5カ月でケンタッキー州ルイビルにギガビットインターネットを展開し、競合のAT&T Fiberのペースを大幅に上回ることに成功した。しかし、Google Fiberの広報担当者によると、このプロセスのさまざまな問題が原因で、Google Fiberはルイビルでの事業停止を余儀なくされる。Googleは米国時間2月7日、ルイビルでのサービス提供を4月15日に終了すると発表した。

ルイビルで「シャロートレンチング」によりファイバーを敷設するGoogle Fiberの作業員たち
ルイビルで「シャロートレンチング」によりファイバーを敷設するGoogle Fiberの作業員たち
提供:Jason Hiner/CBS Interactive

 これはGoogle Fiberにとって大きな後退だ。Google Fiberは2016年10月に事業拡大を「一時中断」したが、2017年に静かな復活の一環として、ルイビルとテキサス州サンアントニオでサービスの提供を開始した。そして、最先端の手法を使ってコストを抑制し、従来の電気通信会社を出し抜いた。このサービスは、標準的なケーブルプロバイダーや電話会社のサービスよりも高速かつ低料金の代替的選択肢になるはずだったが、Googleは他のあらゆる企業と同じく、ある問題に直面した。物理的な光ファイバー回線の敷設にかかる膨大なコストだ。

 Google Fiberが今でも提供されている他の10地域では、今後もさらにファイバーを敷設し、新規顧客の加入を受け付ける。Googleの広報担当者は米CNETに対し、ルイビルでの失敗から学び、他の都市での配備を向上させたいと述べた。

 Google Fiberチームは今回の失敗の背後にある理由として、ルイビルで採用された実験的な敷設方法を挙げた。「ナノトレンチング」と呼ばれるこの敷設手法により、Google Fiberはより高速かつ低コストでファイバを敷設することに成功したが、数カ月のうちに不具合が生じた。他の都市では「マイクロトレンチング」という手法に切り替えた。

ルイビルで採用された「ナノトレンチング」手法の例
ルイビルで採用された「ナノトレンチング」手法の例
提供:Jason Hiner/CBS Interactive

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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