アップル、スマホを握る操作技術で特許出願--ハウジング構造や材質で新規性を主張

 多くの操作をタッチパネルで実行するスマートフォンやタブレットだが、機構上どうしても必要だったり、利便性が高まったりするため、ほとんどのデバイスが側面などにボタンを設けている。しかし、ボタン周辺は水やほこりの侵入経路になる可能性があり、防水性と防じん性の確保に苦労する。さらに、部品と組み立ての両コストを押し上げ、故障リスクも高めてしまう。

 そうしたボタンの短所を解消しつつ利便性を高める対策として、スマートフォンの側面に力を加えて握ることで何らかの機能を実行する、Googleの「Active Edge」、HTCの「エッジ・センス」、シャープの「グリップマジック」といった操作方法が実用化された。

 Appleも、Active Edgeなどと同様の操作方法に関する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月31日に「MOBILE ELECTRONIC DEVICE WITH SQUEEZE DETECTION」(公開特許番号「US 2019/0033143 A1」)として公開された。出願日は2018年9月27日。

公開されたAppleの特許(出典:USPTO)
公開されたAppleの特許(出典:USPTO)

 この特許は、何らかの電子デバイスにおいて、側面を握る操作の検出に必要な技術を説明したもの。デバイスの種類は限定していないが、図面や実施例などからスマートフォンのような形状のデバイスを想定していることが分かる。

スマートフォンのような形状(出典:USPTO)
スマートフォンのような形状(出典:USPTO)

 握る操作方法そのものは市販のスマートフォンですでに採用されており、新しい技術でない。Appleの特許では、デバイスの側面用ハウジングとひずみセンサーや画面モジュールとの位置関係、ハウジングの構造や材質、特性などをクレーム(請求項)で限定し、新規性を主張している。

構造などで新規性を主張(出典:USPTO)
構造などで新規性を主張(出典:USPTO)

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

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