ヤマハ発動機は12月13日、東南アジア最大手の配車サービスを手がけるGrab Holdingsと、インドネシアを中心とした東南アジア地域における二輪配車事業に関する戦略的業務提携に合意したと発表した。また、Grabに対して、1.5億ドル(約170億円)を出資する。
Grabは、東南アジアで最も多く利用されるモバイル配車サービスのひとつ。1億2500万台以上のモバイル端末にダウンロードされ、ユーザー数は800万人以上だという。また、2012年のGrab創業以来、25億回以上の利用があり、カバーエリアは8カ国、235都市に拡大。今では、配車サービスだけでなく、フードデリバリーや宅配サービスなども提供しているという。
今回の提携では、ヤマハ発動機が持つ二輪車の安全に関する技術やノウハウを活用することで、二輪配車サービス需要に対し、安全・安心を見える化。サービス利用者の満足度向上を目指すほか、二輪配車サービス従事者(二輪タクシードライバー)や検討者に対して、二輪車購入のハードルを下げるスキームの構築などに取り組む。
今回の提携は、ヤマハ発動機が12月11日に発表した2030年長期ビジョンの一環。「ART for Human Possibilities」を旗印に、「ロボティクス技術活用」、「社会課題へのヤマハらしい取り組み」、「モビリティの変革」を推し進めるという。また、Grabが持つ東南アジアにおける顧客基盤および、二輪配車事業に関する知見を活用し、今後の製品開発に生かすとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」