何年にもわたる試作と改良を経て、Qualcommは米国時間12月4日、音を使ってスマートフォンのロックを解除する指紋リーダーをついに発表した。「3D Sonic Sensor」と呼ばれるこの技術は、音波を皮膚に当てて跳ね返らせるもので、Qualcommはこのアプローチを安全で便利だと主張している。
Qualcommは3D Sonic Sensorをスマートフォンの画面の下に搭載できるように設計したので、スマートフォンメーカーは、画面内光学式センサの代わりにこの新しい技術を使用して、画面内指紋リーダーを製造できるようになる。現在、画面内指紋リーダー搭載スマートフォンのメーカーの多くは画面内光学式センサを使用している。
この「超音波」指紋センサは、「Galaxy S10」への搭載がうわさされる画面内指紋リーダーの基盤となるかもしれない。
画面内指紋リーダーはスマートフォンの設計において、人気のトレンドとなっている。スマートフォン前面のスペースを全く専有しない上に、本体の電源ボタンや背面に埋め込まれたセンサと違って、指で指紋リーダーの位置を探る必要もないからだ。
超音波を使用するQualcommの3D Sonic Sensorについて、知っておくべきことを以下で紹介していこう。
Qualcommが開発した3D Sonic Sensor指紋センサは、スマートフォンのロックを解除するときに、音波を使用してユーザーの指紋を「読み取る」(音波を意味する「Sonic」が名称に含まれているのはそのため)。近頃では、指紋センサをディスプレイの下に埋め込んで、ユーザーが指や親指を画面の中心に置くだけで本体のロックを解除できるようにすることがトレンドとなっている(これも画面内指紋リーダーと呼ばれる)。このタイプのセンサは端末のホームボタン内に搭載することも可能だ。米CNETはこの超音波センサのプロトタイプを2015年に見たことがある。
Qualcommの技術は音波を作り出し、ユーザーの皮膚から跳ね返る音波の圧力値に基づいて、指紋をマッピングする。濡れた手や汚れた手で使用しても正常に機能し、金属とガラスを介しても指紋を読み取ることができる。音波は血流を検知することも可能で、切断された指の指紋は受け付けられないようになっている。
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