光学式指紋リーダー(部品メーカーのSynapticsが開発し、私たちが「Vivo」スマートフォンで初めて目にした指紋センサもこれに含まれる)は基本的にユーザーの指紋を写真撮影し、指紋を唯一無二のものにしている凹凸のパターンを特定する。ここで思い出してほしいのだが、Qualcommのアプローチは音波を利用する。
「Galaxy S9」などのスマートフォンでは、背面、側面、またはホームボタンに指を置くと、静電容量式指紋センサによって指紋が読み取られる。そう、「静電容量式」という言葉は、スマートフォンのタッチスクリーンにも用いられる。タッチスクリーンでは、ディスプレイがユーザーの指から発せられる微量の電荷を検知して、ユーザーがどこに触れているのかを正確に特定する。
静電容量式指紋センサでも同じことが行われる。スキャナの至る所に配置されたコンデンサが電荷を測定して、指紋の凸部の位置を検知した後、それらの電荷のパターンを、登録された指紋と照らし合わせる。
Qualcommによると、同社の超音波指紋センサは、指紋のスキャン時に、例えば毛穴の深さを測定できるほど強力だという。それとは逆に、光学式指紋リーダーは、ハッカーやセキュリティ専門家が写真を使って認証をだますことに成功している。この超音波技術は新しいものであるため、セキュリティコミュニティーによる実世界での厳格なテストは、おそらくまだ行われていないはずだ。
まず顔認識技術の話をしよう。AppleのFace IDは、3万個の赤外線ドットで構成される深度マップを使用して、ユーザーの顔の凹凸をマッピングする。サムスンは虹彩をスキャンする技術を有している。3つ目の方法は、ユーザーの顔を撮影するものだ。Face IDと虹彩スキャンは、モバイル決済に使用できるだけの安全性があると考えられているが、「Android」に搭載されている顔認識機能はモバイル決済ではサポートされておらず、スマートフォンのロックを瞬時に解除するための手段とみなされている。この機能も写真で突破されたことがある。
Qualcommの超音波指紋リーダーはモバイル決済に使用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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