ビル・ゲイツ氏、2018年に読んだおすすめの5冊を紹介

Gael Fashingbauer Cooper (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ) 編集部2018年12月05日 11時36分

 Microsoftの共同創設者で慈善家のBill Gates氏は米国時間12月3日、個人ブログ「Gates Notes」に公開した記事と動画の中で、過去1年間に読んだ中で気に入った書籍5冊を挙げる、毎年恒例のリストを紹介した。

教育の大切さ

 Gates氏が選んだ1冊目は、評価の高い「Educated」(教育を受ける)だ。著者であるTara Westover氏の極めて特異な幼少時代については、聞いたことがある人もいるかもしれない。アイダホ州の田舎でモルモン教のサバイバリストの家庭で育ち、17歳になるまで学校に行ったことがなかった。それでも独学でブリガムヤング大学に入学し、後に名門ケンブリッジ大学で博士号を取得した。

 「(Westover氏の)経験は、誰もが両親について経験することの極端な例だ。幼年時代のある時点で、親は全てを知っているという考えが、彼らは限界のある大人だという考えに変わる。この過程が原因で、Westover氏が家族の多くと疎遠になってしまったことを悲しく思うが、彼女が選択した道と自分で築き上げてきた人生は本当にインスピレーションを与えてくれる」(Gates氏)

兵器とAI

 Paul Scharre氏の「Army of None: Autonomous Weapons and the Future of War」(誰のものでもない軍隊:自律兵器と戦争の未来)を手に取ったのは、子供のときにSFに興味があったからだ、とGates氏は書いている。この書籍は間違いなく映画「ターミネーター」の影響を受けているようで、軍隊、特に兵器に関連する人工知能(AI)の影響と現実的な使用に焦点を当てている。

  「ここに簡単な答えはない。しかし、私たちは『機械の魅力、つまりその速さやうわべの完璧さ、冷徹な正確さに誘惑』されないように警戒する必要があるということに関して、私はScharre氏に同意する。そして、私たちは適切な一線をどこに引くかという判断を、軍事計画立案者やソフトウェアを記述する人間に委ねるべきではない」(Gates氏)

血を流すスタートアップ

 Gates氏が選んだ3冊目の書籍は、シリコンバレーの寵児だったTheranosの没落をテーマとするJohn Carreyrou氏の「Bad Blood: Secrets and Lies in a Silicon Valley Startup」(悪い血:シリコンバレースタートアップの秘密とうそ)だ。Elizabeth Holmes氏が弱冠19歳で創設したTheranosは、ごく少量の血液を使って、患者の健康状態の多くを把握できると主張した。唯一の問題は、その技術が機能しなかったことだ。

重大な問題を整理

 Gates氏は歴史家のYuval Noah Harari氏の既刊書籍を絶賛しているので、最新作の「21 Lessons for the 21st Century」(21世紀のための21の教訓)が今回選出されたのは意外なことではない。この書籍はいくつかの重要なテーマに取り組んでおり、仕事や戦争、ナショナリズム、宗教、移民、教育など、さまざまな重大な問題について歴史的および哲学的な見解を提示している。

瞑想とマインドフルネス

 週2~3回、1回につき10分ほど瞑想するというGates氏は、Andy Puddicombe氏の「The Headspace Guide to Meditation and Mindfulness」(瞑想とマインドフルネスのためのHeadspaceガイド)も薦めている。

 「Puddicombe氏は障壁の低いアプローチを採用しているせいで、筋金入りの瞑想家たちから批判されているが、私は同氏のおかげで瞑想に興味を持ち、今も続けている」(Gates氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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