Microsoftが、「Windows 10」向け「Edge」ブラウザのコア技術の開発をあきらめ、これに代わってGoogleのブラウザソフトウェアを採用する新たなブラウザを開発する計画だと報じられている。
新しいブラウザは「Anaheim」という開発コード名で、Googleのオープンソースプロジェクト「Chromium」のソフトウェアを採用するものになると、Windows Centralが米国時間12月3日に報じた。「Chrome」もChromiumをベースとしている。この計画に関する発表が今週中にあるかもしれないとThe Vergeは報じている。
Microsoftはコメントを避けた。しかし、同社の計画に詳しいある情報筋によると、Microsoftは実際に、Chromiumコアをベースに独自のブラウザソフトウェアを開発する計画だという。
この移行が事実であれば、ウェブ開発者の負担は軽減される。自分のソフトウェアを試験しなければならないブラウザが減るためだ。しかしその反面、ウェブは、独立した技術プラットフォームという側面が薄れ、GoogleのChromeプログラマーの意見が物言う世界に近づくことになる。初めて一般提供されてから10年で、Chromeはウェブで支配的な地位を占めるようになっている。
2013年にはOperaが「Presto」の利用をほぼ廃止し、最終的にはChromeの技術へと移行したことに伴い、ウェブ上では主要な独立系ブラウザエンジンが既に1つ消えている。Chromeとは独立した主要ブラウザとして残っているのは、「Gecko」ブラウザエンジンを採用するMozillaの「Firefox」と、「WebKit」を採用するAppleの「Safari」の2つだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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