LINEとみずほフィナンシャルグループは11月27日、各社グループ会社であるLINE Financial、みずほ銀行、オリエントコーポレーション(オリコ)を引受先とする、LINE Creditによる第三者割当増資実行について合意したと発表した。この取引は2019年春に完了予定で、出資比率はLINE Financialが51%、みずほ銀行が34%、オリコが15%となる予定。
LINE Financialではこれまで、コミュニケーションアプリ「LINE」を通じて、投資サービス「LINEスマート投資」、保険サービス「LINEほけん」を展開している。5月には、スコアリングサービスやローンサービス準備のためにLINE Creditを設立しており、今回サービス開始に向けた増資実行を決定した。
LINEの金融事業拡大の一環として、スコアリングサービスやローンサービスを展開するにあたり、LINEが持つ国内月間利用者数7800万人のユーザーベースに加え、みずほ銀行やオリコが持つ与信審査ノウハウ、関連する蓄積データを生かしたサービスを提供すべく、各社で今回の決議にいたったという。
3社による合弁会社となるLINE Creditでは今後、個人向けスコアリングサービス「LINEスコア」や、個人向け無担保ローンサービス「LINEポケットマネー」の提供に向けて、準備を進めるとしている。
LINEスコアは、独自のスコアリングモデルによる審査のもとスコア化することで、ユーザー個人の信用評価の可視化、さまざまなサービス提供時における最適な条件提示を実現するとしている。みずほ銀行とオリコが持つ与信審査ノウハウに加えて、非金融領域のデータとして、LINEプラットフォーム上での行動傾向データを活用し、ユーザーの追加情報入力などを踏まえて、総合的にスコアを算出するという。なお、スコアの算出は、ユーザーからの同意をもとに行うとしている。
無担保ローンサービスのLINEポケットマネーでは、上記のスコアリングモデルによってユーザーが得たスコアに応じて、ユーザー1人ひとりに適した貸付利率(年率)と利用可能額を決める。急な飲み会などの交際費、出張などの立て替えや医療費など、突発的な資金需要への対応を想定し、申し込み~借り入れ~返済までのすべてのフローがアプリ上で完結するサービスモデルを検討していくという。
各サービスの具体的な内容については、今後サービス開始時に改めて告知するとしている。
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