更新契約の電子化にも期待は寄せられているが、小野氏からは現在更新契約における電子化の課題も語られた。課題は2つあると分析されており、1つは相手がガラケーかもしれないこと、2つ目は送付されたショートメールを見ないかもしれないことだ。
それを回避するために通知文書を郵送していたのでは本末転倒。そこで、ロボットによる音声案内サービス「ロボコール」との連携で状況を打開できるのではと小野氏は述べる。講演で実際にロボコールの音声ガイダンスが披露され、流暢な音声とともに更新契約に必要な情報をヒアリングできる様が見て取れた。この取り組みは、ハウスコムでもテストされており、IMAoSによる電子契約の業務効率化に加えロボコールによってさらななる効率化を図っているという。
講演の最後では、参考情報としてマンスリーマンションにおける電子契約がもたらした新たな流れが紹介された。昨今話題となった民泊が関係しているといい、180日ルールが適用された民泊としての利用期間以外はマンスリーマンションとして利活用できないか、という流れがあるという。
しかし、マンスリーマンションの多くは定期借家契約なため書面での契約が業法的に必要になる。そこで、一時使用賃貸借契約にすることで電子契約を実現しようというものだ。新規の賃貸契約のみならず、さまざまな場面での電子契約が広がることによって、業務の効率化はもちろん、借り主のいない期間を極力短くすることにもつながる電子契約への対応は、今後不動産テックの潮流になるかもしれない。
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