グーグルは11月14日、YouTubeの有料版「YouTube Premium」と、ミュージックビデオなどさまざまな音楽コンテンツに特化したサービスとして展開する「YouTube Music」を国内発表した。
YouTube Premiumは、Android版が月額1180円、iOS版が月額1550円。YouTube Musicは、無料版と有料版の「YouTube Music Premium」(Andoird版が月額980円、iOS版が月額1280円)の2プランを展開する。なお、YouTube Premiumには、YouTube Music Premiumも内包されている。
YouTube Premiumは、「YouTube Red」をリブランディングしたYouTubeの有料版。広告なしでの再生が可能になるほか、バックグラウンド再生、オフライン再生に対応。さらに、オリジナルの動画コンテンツ「YouTube Originals」の視聴が可能。
Originalsでは、SEKAI NO OWARIとマーベルコミックによるミュージックビデオの共同制作の舞台裏や、YouTubeで累計1億回再生された隙間男、YouTuberのはじめしゃちょー氏が出演するドラマ「THE FAKE SHOW」などを配信する。
YouTube Musicは、YouTubeにアップロードされているミュージックビデオなど音楽コンテンツを、より楽しむための音楽に特化したサービス。UIを音楽向けに変更しており、アーティストやプレイリストを一覧で表示するほか、再生時はアートワークと再生停止ボタン、シークバーなど音楽アプリのような操作感を実現している。また、動画再生と音楽再生を瞬時に切り替えることができる。
検索機能も強化しており、曲名のほか歌詞の一部や特徴で検索できるほか、CMのタイアップ曲やリミックスなども探すことができる。プロのアーティスト以外にも、インディーズやUGC(ユーザー投稿コンテンツ)の検索にも対応する。著作権管理では、グーグルの管理システムのコンテンツIDが適用されるという。
ユーザーの視聴履歴などからパーソナライズされ、音楽の趣味嗜好性を反映しつつ、ユーザーがいつどこで何をしているかを類推し、適切な楽曲をレコメンドするほか、好きなアーティストに似ているアーティストをおすすめする機能もある。さらに、人気アーティストや急上昇中のミュージックビデオを一覧できる「ホットリスト」も実装している。
Premium版では、広告が非表示となるほか、動画、音楽のオフライン再生に対応。また、オフライン環境でも翌日聞けるプレイリストを自動更新しながら生成する「オフラインミックス」機能もある。これにより、新しい音楽に出会える体験をデータ量を消費することなく利用できるとしている。バックグラウンド再生も可能だ。
なお、Google Play Musicユーザーは、追加費用なしで利用可能。これは、YouTube Music PremiumユーザーがGoogle Play Musicを利用できることも意味する。Play Musicのお気に入りアーティストなどをYouTube Musicに移行できるほか、手持ちのCDからリッピングしたデータを保管して、アプリ上で再生できるロッカー機能もそのまま利用できるという。
現時点では、YouTube MusicとGoogle Play Musicの2つの音楽サービスが展開されることになり、配信されている楽曲も両者で異なる(YouTube Musicの楽曲数はPlay Musicと同等数としている)が、今後はYouTube Musicに統合されていくとしている。
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