Facebookが独立系団体に委託して作成したレポートによると、ミャンマーで死者を出した弾圧を誘発したヘイトスピーチに対する、同社プラットフォームでの拡散防止の取り組みは、必ずしも十分ではなかったという。
Business for Social Responsibility(BSR)という非営利団体が作成したこのレポートには、コンテンツポリシーをさらに厳格に適用することや、人権侵害に関するデータを定期的に公開することなど、同国における人権の向上を促すためのFacebookに対する提案事項も記されている。
「このレポートは結論として、分断を助長し、実世界の暴力を誘発することを目的に当社のプラットフォームが利用されることを防ぐためのわれわれの対策は、2018年以前まで不十分だったとしている」と、Facebookの製品ポリシーマネージャーを務めるAlex Warofka氏は5日のブログに記した。「われわれはその対策を強化することができ、また、そうするべきだというその意見に同意する」(同氏)
このレポートが発行された背景に、ミャンマーで軍隊による大量虐殺が行われているという各種報道がある。同国での暴力行為を調査している国連の人権専門家らは、何十万人ものロヒンギャが同国を追われたこの危機における「決定的な役割」をFacebookが演じたと断じた。
BSRはFacebookに対し、同ソーシャルネットワーク上で何が許容され何が許容されないのかが記載されたコミュニティー規定の適用を強化するよう提案した。Facebookは、ポリシーやオペレーションの専門知識に加えて、ミャンマーの地域的な問題を理解するチームを強化しており、このチームを中心としてそれを実施するとした。
Facebookはソーシャル分析ツール「CrowdTangle」などを使って、害を及ぼす可能性のあるコンテンツを分析し、それがミャンマーでどのように拡散するかを把握しようとしているという。また人工知能(AI)の活用を拡大し、露骨な暴力や人権を侵害するコメントを含む投稿を特定して防止しようとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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