Donald Trump米大統領の再選キャンペーンの一環として制作された移民に関する広告が論議を呼ぶなか、Facebookは米国時間11月5日、この広告が「扇情的なコンテンツ」を禁じる同社のルールに違反するとして、配信を停止することを明らかにした。
大手テレビ局CNN、NBC、Fox Newsも「人種差別的」であるなどの判断からこの広告の放送を停止しており、世界最大のソーシャルネットワークFacebookが配信を停止するとした判断は、こうした動きに続くものだとThe Daily Beastは報じている。この30秒の広告は、不法移民で2014年にカリフォルニア州の保安官代理2人を殺害したとして有罪判決を受けたLuis Bracamontesを取り上げ、この人物の犯罪とメキシコから米国国境を目指して移動する移民集団とを根拠なく関連づけようとする内容だ。
Facebookの広報担当者は米CNET宛ての声明で、「この広告は扇情的なコンテンツを禁止するFacebookの広告ポリシーに違反しているため配信を拒否する。動画をFacebookに投稿することはできるが、有料配信は受けつけない」と述べている。
同社の広告アーカイブによると、この広告はFacebookで、11月6日の米国中間選挙を前に、激戦が予想されるフロリダ州とアリゾナ州の有権者を対象に配信されていた。
「米国はこの侵入を許すわけにはいかない。移民集団を止めなくてはならない。Trump大統領とTrump陣営は、米国の国境を守り、米国の家族の安全を維持する」と訴えるこの広告は、共和党に投票するよう有権者に呼びかけている。
Facebookはユーザーが投稿できる内容と比較して、広告に関しては厳しい基準を設けている。同社は「広告に衝撃的、扇情的、無礼、または過度に暴力的なコンテンツ」を含む広告を禁止している。
広告としての配信は取りやめとなったものの、この動画は現在もTrump大統領の2020年再選キャンペーン責任者のFacebookページなどに投稿されており、Trump大統領の公式Facebookページでもシェアされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」