バンダイナムコアミューズメントは10月26日、「ゴジラ」をテーマにした新作VRアクティビティ「ゴジラVR」について、新宿にあるVR ZONE SHINJUKUにプレオープンの形で先行導入。運営を開始した。
ゴジラVRでは、体験者が攻撃ヘリ部隊の一員として血液凝固弾を命中させ、ゴジラの活動を停止させることがミッションというもの。最大4人まで同時に楽しめる。大阪府にあるVR ZONE OSAKAでは先行して稼働しており、「ゴジラの日」にあたる11月3日からは、各地のVR ZONE Portalでも導入され、正式稼働を開始する。
内容は、映画「シン・ゴジラ」をモチーフとしたもの。大まかな流れとしては、シートに着座しVRヘッドセットを装着すると、ヘリコプターのコックピットに搭乗した状態になる。ヘリコプターの操作は操縦士が行っているという設定のもと、オートで街中を進んでいく。攻撃指令が出た段階でシートに備え付けられた操縦桿のトリガーを引き、貫通弾を発射。ゴジラが弱ったところで、血液凝固弾をゴジラの口に向けて発射するというもの。
ゴジラによってビルが破壊されていくなか、その隙間を縫うように進んでいくヘリコプター。そして、地上を見るとたくさんの車と逃げ惑う人々。とかく崩れ落ちるビルに激突するのではないかと思う場面も多々あり、身をすくめてしまうほど。
そしてゴジラの圧倒的威圧感。ビルをなぎ倒していくしっぽもさることながら、特に下から見上げるような状態だと、映画の中の民間人は恐怖に震える気持ちになるのかと思えるほどだった。もちろん、ビームのような熱線も間近で見ることができるが、「わー、映画で見たシーンだ」と悠長なことを思える余裕もなく、むしろ恐怖感がさらに増す。そんななかで対峙しなければいけないというスリルを味わうことができる。体験時間はヘリコプターが離陸してから約5分強とのことだが、かなりの時間体験したのではと思えるほどの密度の濃さがあった。
本作の開発を手掛けたバンダイナムコアミューズメントの小笹千紘氏によれば、開発にあたり映画でも感じられた、ゴジラの恐怖感と街が壊されていく絶望感を伝えるべく、内容などを考えたという。ヘリコプターに乗り込むシチュエーションにしたのは、映画の中でも登場したということはもちろん、ゴジラを間近でいろいろな角度から見ることができ、さらに戦闘もできると、迫力が伝えやすかったからと語る。
VR空間内のゴジラのモデルやモーションは、権利元である東宝の監修のもと、映画でも制作を手掛けた白組が担当していることもあり、映画でのゴジラを再現したと思えるものになっているという。さらに開発には、災害をテーマにしたゲーム「絶体絶命都市」シリーズで知られるグランゼーラが参加。ビルが壊されていく様子もリアリティを持って表現しているほか、なかには、ビルの中に逃げ遅れた人まで存在するほど、細かいところまでこだわりを持って開発にあたったとしている。その甲斐あってか、東宝や映画制作関係者が体験した際に、驚きとすごさを味わえたという反応が強くあったとしている。
VR ZONE SHINJUKUにおけるゴジラVRの体験は、VRアクティビティチケット1枚で利用可能。年齢制限は13歳以上で、保護者の同意により7歳以上であれば利用できる。VR ZONE Portalでの導入は、11月3日の段階ではnamco イオンモール各務原店(岐阜県)、namco イオンモールKYOTO店(京都府)、namco イオンモール大日店(大阪府)で稼働。以降もVR ZONE Portalでの導入を順次拡大していくとしている。
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