中古車個人間売買マーケットプレイス「Ancar(アンカー)」を展開するAncarは10月29日、ベクトル、AGキャピタル、クロスベンチャーズほか、複数の個人投資家から総額4億円の資金を調達したと発表した。
同社によると、従来中古車が売買されているBtoC市場では、買取業社や業者向けオークション会社など複数の中間業社が介在しているため、中間コストが余剰に発生しているという。一方で、買い手と売り手が直接取引できる中古車CtoCでは、消費税が非課税で中間業者に支払う手数料が削減できるため、売り手は高く売れ、買い手は安く買えることがメリットだと説明する。
ただし、自動車の取引には名義変更などの複雑な手続きや輸送、安全性の担保、さらには購入後のメンテナンスの不安など、一般的なフリマアプリでは対応しきれない項目が多数あり、これらが自動車のCtoCが浸透しない原因となっていたと指摘する。
このような状況の中、同社はそれらの課題を解決する中古車個人間売買マーケットプレイスであるAncarや、全国1000カ所の提携整備工場とユーザーのマッチングサービス「Repea」を提供してきた。
同社では、今回調達した資金を活用して、新機能の開発や人材採用、マーケティングの強化に取り組み、消費者や整備事業者がより良いカーライフを送ることができるサービス・仕組みを構築するとしている。
特に、購入希望者に対してのローンやリース機能の提案や、クレジット決済機能など、Ancarの機能を拡充するとともに、Repeaに登録された整備工場とユーザーをAIにより最適にマッチングする機能の拡充を図るなど、サービス同士の連携を高めるほか、保管場所の問題や保有コストの問題も解決できるサービスの導入も予定している。
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