スマートウォッチに内蔵されている加速度センサや心拍センサなどを利用すると、運動や健康管理に役立つデータが得られる。たとえば、30分間ランニングを続ける、心拍数がある値に達するまで走るといった目標を設定しておくと、運動に集中しても目標達成が通知されるので、効率よく運動できる。
Appleは、そうした目的で使うスマートフォンの利便性を高めるため、目標達成までの進捗状況をバンド部分に表示する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間10月23日に「INDICATORS FOR WEARABLE ELECTRONIC DEVICES」(特許番号「US 10,108,151 B2」)として登録された。出願日は2016年8月29日、公開日は2017年3月23日(公開特許番号「US 2017/0084133 A1」)。
この特許は、腕時計型のウェアラブルデバイスにおいて、何らかの進捗度合いをバンド部に設けた発光インジケータでユーザーへ通知する技術を説明したもの。スマートウォッチだけでなく、よりシンプルなアクティビティトラッカーや、ある種の計測機能を備える腕時計に対しても、この特許は適用可能だ。
バンド部のインジケータは、運動などの進み具合に応じて光の位置や範囲を段階的に変えられる。デバイスに搭載されたセンサからのデータにもとづいて光り方を変化させると、一目で進捗状況を把握できるようユーザーに情報提供できる。
センサの種類としては、加速度計とジャイロスコープがクレーム(請求項)で言及されている。これらセンサから得たデータを解析して発光インジケータを制御すれば、フィットネスやランニングを終えるまでの残り時間などがどの程度なのか分かりやすく示せる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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