Pixarが、同社の共同創業者で、現代アニメーションの生みの親の1人であるEd Catmull氏が引退する意向だと発表したという。同氏の映画業界でのキャリアは45年以上に及ぶ。
Catmull氏は1979年、George Lucas氏に雇われ、Lucasfilmのコンピューター部門を指揮した。同部門は「スタートレックII カーンの逆襲」などの映画に使われたデジタルテクノロジとグラフィックステクノロジの開発を担当した。同部門は後にPixarとなり、当初はCatmull氏とAppleの共同創業者のSteve Job氏、Disneyのチーフクリエイティブオフィサー(CCO)のJohn Lasseter氏が指揮した。
Catmull氏は在職中、Pixarのソフトウェア「RenderMan」の開発に携わった。このソフトウェアは、1995年の大ヒット作「トイ・ストーリー」で使われてから、Pixarが制作したあらゆるアニメ映画で重要な役割を果たした。同社によると、RenderManはこの15年間におけるアカデミー賞の視覚効果賞のほぼすべての受賞作品とノミネート作品に使用されているという。
Catmull氏自身もこれまでに5度アカデミー賞を受賞している。2度の科学技術賞のほか、特別賞のゴードン・E・ソーヤー賞を受賞し、コンピュータグラフィックスの功績をたたえられている。
Pixarが発表した声明で、Catmull氏は数十年間に及ぶ映画業界での経歴を振り返った。
「こんなに長い間、素晴らしい人たちと道を歩むことができるとは全く想像していなかった。紆余曲折や浮き沈みもあったが、溢れる情熱や才能、献身があったからこそ、類いまれなものや世界に限りない影響を及ぼすものを生み出すことができた」と同氏は述べた。
Catmull氏は2018年の年末にPixarならびにWalt Disney Animation Studiosの社長の座から退き、2019年に正式に引退する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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